本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!大林組(1802)
概要

日本の建設業界において、その名を轟かせる大林組(おおばやしぐみ)。
創業から数世代にわたり、日本の発展とともに歩んできたこの総合建設会社は、まさにスーパーゼネコンの一翼を担う存在です。
今回は、大林組の歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
大林組の歴史

1892年、日本の建設業界に名を刻んだ大林組(おおばやしぐみ)の歴史が始まりました。この年、大林芳五郎氏が阿部製紙所の工場建設を請け負い、大阪市西区靱南通に土木建設請負業の大林店を創業しました。
1904年には店名を「大林組」と改め、東京に事務所を設けました。そして、1909年には合資会社大林組を設立し、組織を強化しました。
大正時代に入ると、大林芳五郎氏が亡くなり、大林義雄氏が社務を引き継ぎます。しかし、その頃、大林組は経営危機に見舞われました。大阪電気軌道との未払い費用問題が原因でしたが、実業家の片岡直輝の支援の下で再建を果たし、1918年に株式会社大林組を創立しました。
1970年には日本で開催された万国博覧会において、大林組はお祭り広場などの主要施設を手がけました。そして、1973年に大阪初の超高層ビル、大阪大林ビルが竣工しました。このビルは、国内でも希少なパンタグラフ構造による可動機構を備えるダブルデッキエレベータを特徴としています。
2012年に東京スカイツリーが竣工し、大林組はこの壮大なプロジェクトに参加しました。日本一の高さを誇る東京スカイツリーの建設は、大林組の建設力を示すものとなりました。
2023年には大阪本店が再び移転し、新しい拠点として大阪市中央区北浜の日本生命淀屋橋ビルに設置されました。この新たな本店は、大林組の未来を担う場所として、建設業界における存在感を示し続けています。
引用:https://www.obayashi.co.jp/company/history/index.html
事業内容

大林組は、幅広い分野で多様な事業を展開し、グローバルなポートフォリオを構築しています。以下に大林組の主要な事業分野をご紹介します。
国内建設事業(建築):
オフィス、マンション、商業施設、工場、病院、学校など、さまざまな建築物の提供を通じて、顧客や社会の多様なニーズに応え、時代や文化のシンボルとなるプロジェクトを実施しています。
国内建設事業(土木):
トンネル、橋梁、ダム、河川、都市土木、鉄道、高速道路など、社会基盤の構築を通じて、安全で安心な社会の実現に貢献しています。
海外建設事業:
東南アジア、北米、オセアニアなど世界各地で、現地の人々の生活を支える建築・土木プロジェクトを展開しています。地域に根差し、多様な建造物や社会インフラの建設を担当しています。
開発事業:
都心部を中心に、優良な賃貸不動産の開発・保有を行うとともに、私募ファンドを活用したキャピタルゲインの獲得と、効率的なビル運営管理モデルの構築に取り組んでいます。
グリーンエネルギー事業:
再生可能エネルギーによる発電事業を推進し、2050年のカーボンニュートラル達成に向けて太陽光、風力、バイオマス、地熱などを活用します。また、国内外でカーボンフリーなグリーン水素の社会実装にも取り組んでいます。
新領域ビジネス:
大林グループのコア技術を活用して、成長市場での事業展開を図りつつ、PPP(公共-民間パートナーシップ)やコンセッションプロジェクトにも積極的に参加して、社会課題の解決に貢献しています。
引用:https://www.obayashi.co.jp/business/
最新の決算

大林組は8月7日に第1四半期決算を発表しました。
『上半期の業績について、竣工案件の少なさや高採算案件の進捗が低いことから、利益率が低下したものの、これは予想内の状況でした。
下半期には多くの竣工案件が予定されており、利益率の向上が期待されています。利益率が前年度下半期と比較して低下した要因は、前年度下半期に竣工案件による利益があったためです。
資材と労務費の高騰に関する影響は予め考慮されていましたが、第1四半期において特に資材の影響で原価が悪化する案件が複数発生しました。竣工案件の不足と資材の影響が第1四半期の業績悪化の主な要因でした。
工事損失引当金の追加計上が発生していますが、大きな影響はない状況です。ほとんどが引当てられた案件の進捗に伴う取り崩しであり、資材や労務費の高騰による損失の拡大はほとんどありません。』
売上高:4,874億円 (+18.8%)
営業利益:41億円 (-50.6%)
経常利益:93億円(-28.3%)
純利益:65億円 (-41.6%)
また、今後の見通しについては、以下のようになっています。
売上高が約+14.9%、営業利益が約-21.1%、経常利益が約-21.6%、純利益が約-29.2%を見込んでいます。
引用:https://www.obayashi.co.jp/ir/data/kessan_siryo.html
チャート分析

MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は550円から上は1,600円の範囲で推移しています。
2017年までは緩やかな上昇トレンドとなっており安定した株価上昇を見せてました。
その後2020年から今年の3月まで長い横ばいトレンドとなっており、株価があまり大きく動いていません。
そして4月から上昇トレンドになっています。
テクニカル指標で見るとRSIはかなり高め、ボリンジャーバンドもやや高めを示しています。
ストキャスは高い値でゴールデンクロスを形成。
パラボリックは9月頭から上昇トレンドを示しています。
一目均衡表の雲はかなり下にあるので(1000円近く)、まだあまり参考にならず。