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注目銘柄!川崎重工(7012)
概要
川崎重工業株式会社は、重工業メーカーとしてオートバイ、航空機、鉄道車両、船舶、軍事ヘリコプターなど、幅広い輸送機器や機械装置を製造しています。
また、自衛隊向けの潜水艦や航空機、ミサイルの製造など、防衛産業においても一線を画す存在となり、その実績は日本国内だけでなく世界にも広がっています。
今回は、川崎重工の歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
川崎重工の歴史
1878年に、川崎正蔵氏によって「川崎築地造船所」として設立されたこの企業は、1886年には神戸の官営兵庫造船所の払い下げを受け、更なる発展の道を歩み始めました。1896年には株式会社川崎造船所が設立され、初代社長に松方幸次郎氏が就任。資本金200万円を持ってスタートしました。
1906年、運河分工場(後の兵庫工場)が開設され、川崎重工は製鉄事業に進出し、機関車、貨客車、橋桁の製作を始めました。さらに、1908年には清国大連に支店を設置し、国際的な展開を果たします。1911年には国産化第1号蒸気機関車が完成し、その後も技術と製品の進化が続きます。
1966年には、川崎重工業は横山工業株式会社を合併し、ボイラ、破砕機、運搬機械のメーカーとしてのポジションを強化しました。この合併は新たな分野への進出を示すものでした。続いて、1969年には川崎車輛と川崎航空機工業を合併し、交通関連および航空機分野においても存在感を増していきました。
1991年には英仏海峡トンネルの掘削に成功し、国際プロジェクトに参加。2001年には社内カンパニー制に移行し、鉄道車両専用工場を米国に完成させ、国際展開を強化しました。
2013年には、医療用ロボットの開発に向けたマーケティング会社・メディカロイドを設立。ハイテク分野に進出し、医療分野でも活動を展開しています。
これらの出来事は、川崎重工業が変革と新たな展望を探求し、多様な分野で活動するモダンな企業としての進化を示しています。
引用:https://www.khi.co.jp/corporate/history/
事業内容
川崎重工業は幅広い事業部門を持ち、多くの産業分野に貢献しています。以下は主要な事業部門の紹介です。
1. 川崎車両株式会社
日本における鉄道車両製造のトップメーカー。新幹線から電車、客車、貨車、機関車、ディーゼル機関車、新交通システムなど、多彩な鉄道車両を製造。
神戸本社および米国に工場を保有。
2. 航空宇宙システムカンパニー
防衛省向けの航空機の開発・製造を担当。民間航空機の国際開発・生産プロジェクトに参画。
ヘリコプターメーカーとしてもトップ。宇宙機器にも幅広く関与。
3. エネルギーソリューション&マリンカンパニー
エネルギー・環境ソリューション分野において、世界最高レベルのキーハードとエンジニアリング力を活用。
水素社会の未来を切り開くリーディングカンパニーとして、革新的なソリューションを提供。
4. カワサキモータース株式会社
一般消費者向けに製品を提供する部門。二輪車、ATV(四輪バギー車)、レクリエーション ユーティリティー ビークル、多用途四輪車、パーソナルウォータークラフト「JET SKI®」などを製造。
世界中の市場に供給。
5. 精密機械・ロボットカンパニー
精密機械ディビジョンは、建設機械、産業機械、船舶用の油圧機械を製造。
ロボットディビジョンは、自動車業界やさまざまな業界向けに多数のカワサキロボットを供給し、自動化に貢献。
これらの事業部門は、川崎重工業の多岐にわたる専門分野における専門知識と技術を提供し、国内外で多くのプロジェクトに参画しています。
引用:https://www.khi.co.jp/corporate/division/
最新の決算
川崎重工業は8月8日に第1四半期決算を発表しました。
『2023年1Qの川崎重工業は前年同期比で増収増益を達成しました。1Qでの受注高と売上収益は過去最高を記録し、業績は概ね予想通りの成績を示しました。
航空宇宙システムセグメントは旅客需要の回復や円安の追い風を受け、増収増益を達成しました。
エネルギーソリューション&マリンセグメントは船舶海洋事業の業績が大幅に改善し、増益を記録しました。
精密機械・ロボットセグメントは、半導体市況の低迷や中国建機市場の不振を受け、減収減益となりました。』
売上高:4,053億円 (+15.7%)
営業利益:102億円 (+123.2%)
経常利益:149億円(+41.1%)
純利益:90億円 (+66.5%)
また、今後の見通しについては、以下の通りとなっています。
売上高が約+10.1%、営業利益が約-5.3%、経常利益が約-0.5%、純利益が約-11.4%を見込んでいます。
引用:https://www.khi.co.jp/ir/library/financial_results/
チャート分析
MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は1,230円から上は6,470円の範囲で推移しています。
2018年から2020年まで、大きな下落トレンドで株価が約4分の1にまで下落。
2021年から現在まで上昇トレンドが続いており、株価は3倍近くまで上昇しています。
テクニカル指標で見るとRSIは標準、ボリンジャーバンドはやや高値を示しています。
ストキャスは低い値でシグナルなし。
パラボリックは9月末から下落トレンドを示しています。
一目均衡表の雲がかなり下にあるので、まだまだトレンド転換しないかも。