本日も株式市場の動向と注目ニュースをゆる~く語っていきます。
本日(4/20)の日経225
本日の日経平均株価は、前日比+50円(+0.18%)の28,657円という結果でした。
今日は130円安でスタートしました。市場は高値警戒感が重かったものの、円安やリオープン期待、訪日外国人客数の回復基調などが相場を支えた結果、小幅ながら反発しました。
一時は下げ幅が160円を超える場面もありましたが、その後は徐々に上昇に転じ、前日の年初来高値(2万8658円)を上回る場面もありました。
特に、株主還元策が好感されたNOKが大幅高となり、東証による低PBR企業の改善要請も相場を支えたのではないかと思います。
朝方は欧米の金融引き締め長期化観測を背景に売りが先行したものの、押し目買いが入り、半導体関連株が買われたことで日経平均を押し上げました。
20日午前には、岸田文雄首相が半導体などの分野でサプライチェーン確立の数値目標を盛り込んだ「アクションプラン」を月内に示すと伝えられ、政策期待の買いも入ったと思われます。
上げ下げともに材料が少ない中で、日経平均はかなり地合いが強いと思います。
注目銘柄!Abalance(3856)
概要
Abalance株式会社(エーバランス)は東京都に本社を置き、IT事業を行う日本の企業です。
Abalanceグループの社名には、「最高を目指し(Ace)顧客を含め全てのことに広く貢献するために(All)、事業活動を行い顧客と共に社会的価値を創り続けていく(Action)」という意味を持っています。
さらに、「balance」は「調和」を意味し、グループ内の各事業の調和を最大限に図りつつ、ステークホルダーが実質的に公平に便益を享受できるようになることを目指しています。
そんなエーバランスの株価が2日で3000円も下落!一体何があったのでしょうか?
今回は、エーバランスの創業から事業拡大までの話やどんな仕事をしているのか、最新情報についてご紹介します。
エーバランスの歴史

エーバランスは2000年にリアルコムとして創業し、ソフトウェア開発とコンサルティングを提供する独自の事業展開を行いました。
顧客に対してECM(デジタルコンテンツを一括管理するシステム)、ナレッジマネジメントソリューション(コツやノウハウを組織全体で共有・活用するための手法)などを提供していました。
代表的な製品には、「REALCOM KnowledgeMarket EnterpriseSuite」、「AskMe Enterprise」などがあります。
2006年からは米国での事業展開を開始し、シリコンバレーにRealcom Technology Inc.を設立しました。
2007年には、東京証券取引所マザーズ市場に上場し、株式公開を果たし、
2011年には、ソーラー事業への参入を発表し、同年11月には、建機事業やソーラーパネル事業を営むWWB株式会社を株式交換により完全子会社化し、株主及び経営者である龍潤生(りゅうじゅんせい)氏が筆頭株主となりました。
その後、東京証券取引所より上場廃止猶予銘柄に指定され上場廃止の危機になりましたが、経営を持ち直し東京証券取引所マザーズ市場での上場継続が決定されました。
2017年には、Abalance株式会社に商号変更し、東京証券取引所第二部へ市場変更しました。
メイン事業が太陽光に代わりながらも、今日まで成長を続けています。
太陽光パネル事業について
まずは全体の規模感について知っておきましょう。
2021年の太陽光発電の世界市場規模は799億米ドル(約10兆4000億円)。
太陽光発電の世界市場は、2022年から2030年までの予測期間中に年平均成長率(CAGR)8.1%で成長し、2030年には1358億6000万米ドル(約17兆6000億円)に達すると予測されています。

最近ではSDGsが世界中に広まり、環境問題に対して個人・法人を問わずに関心が高まっています。
そのため再生エネルギーの活用になる太陽光発電が再び人気になっています。
Abalanceの2023年6月期の連結業績は、
・売上高で前期比89.3%増の1,750億円
・営業利益で同312.3%増の70億円
・経常利益で同383.3%増の73億円
・親会社株主に帰属する当期純利益で同292.1%増の34億円
と期初予想並びに2022年11月に上方修正した予想値を再度上方修正しました。
太陽光パネルの受注・販売が、想定をさらに上回って推移し、利益面でも既述のとおり販売価格の値上げや海上運賃の下落などにより利益率の改善が顕著となったとのこと。
最新情報
先ほどの決算を受けて、7,000円前後だった株価が一気に上昇しました。
一番高いところで4/18の13,300円まで上昇。
そのタイミングで、東京証券取引所が増担保規制(ましたんぽきせい)をかけました。
株式の信用取引を行う場合には委託保証金が必要ですが、これが通常よりも多く必要となるのが増担保規制です。
東京証券取引所では、信用取引の利用が過度となった場合、新規の信用取引の利用を抑制するために委託保証金率の引き上げなどを行うことで相場の過熱感を冷まします。
エーバランスの信用倍率は60倍以上と、信用取引が過度となっていたのでこの規制がかかり株価は一気に下落しました。
本日の株価

MARKET SPEED
増担保規制をかけられたAbalance(3856)の本日の株価は、
前日比-540円(-5.38%)現在値9,490円と下落しました。
信用倍率が10倍でもかなり高いと言われているのに、倍率が60倍以上は確かに過熱しすぎだと思います。
なので規制がかかるのもしょうがないかなと思います。
信用買残が多すぎて、今後は下落圧力が強くなりそう…