本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!オムロン(6645)!
概要
オムロン株式会社は、京都府に本社を置く大手電気機器メーカーです。
センシング&コントロール技術を中心にした産業向け制御機器やシステム、電子部品、ヘルスケア製品などの幅広い製品を提供しています。
今回は、オムロンの歴史と事業内容、最新の決算についてご紹介します。
オムロンの歴史
1930年に立石一真(たていし かずま)氏が京都市で「彩光社」を設立し、電機製品の製造に着手しました。そして、1933年には大阪市で「立石電機製作所」として正式に創業されました。その当初は、レントゲン撮影用タイマの製造が主な事業でした。
1959年には、立石電機は商標として「OMRON」を制定し、社憲も制定しました。1960年には、オムロンの成長に大きく貢献する重要な出来事がありました。世界初の無接点近接スイッチを開発し、技術革新の先駆者としての地位を確立しました。無接点近接スイッチは半導体で動くスイッチのことで、創業者の立石氏が「接点のないスイッチができないか。そうなれば寿命一億回の高性能・長寿命の機能部品も夢ではない」と閃き開発に至りました。
1964年には、オムロンは再び世界で注目される成果を収めました。同年、世界初の電子式自動感応式信号機を開発しました。この技術革新により、交通の安全性と効率が向上しました。
1969年、世界最小の卓上電子計算機「CALCULET-1200」を発表しました。この小型で持ち運び可能な計算機は、当時のテクノロジーにおける驚異的な進歩であり、ビジネスや個人の生活に革新をもたらしました。
1971年には世界初のオンライン現金自動支払機を開発しました。この革新的なシステムは、銀行や商業施設での取引の迅速化と効率化を実現しました。
そして、1990年に「オムロン株式会社」に商号変更しました。この変更は、オムロンの国際的なブランドイメージを統一し、グローバルな視野での事業展開を一層強化するためのものでした。
オムロンはこれまでの歴史を通じて、革新的な技術と創造力を持ち、世界中でさまざまな産業分野において重要な役割を果たしてきました。持続可能な社会の実現に向けて、オムロンはさらなる技術革新と社会的な貢献を目指し、世界中の人々の暮らしとビジネスに価値を提供し続けています。
事業内容
オムロンは、さまざまな事業領域で革新的なソリューションを提供し、持続可能な社会の実現に向けて積極的な役割を果たしています。今回は4つのオムロンの主要な事業領域について紹介します。
制御機器事業:
オムロンは制御機器事業を通じて、持続可能なモノづくりの高度化を支援しています。お客様との共創を重視し、生産性向上や労働力不足の解消といった課題に取り組みながら、作業者の働きがいの向上も追求しています。
オムロンは、世界初*、日本初*となる数々のイノベーションを創出する中で、センサなど入力機器の「Input」、コントローラなど制御機器の「Logic」、モーション・ドライブなど出力機器の「Output」、産業用ロボットの「Robot」、安全機器の「Safety」といった20万点を超える制御商品を、幅広くラインナップしてきました。
最新の制御技術を活用し、自動化やロボット化による効率化を実現することで、持続可能な製造業の発展に貢献しています。
ヘルスケア事業:
オムロンのヘルスケア事業では、革新的なデバイスと医療現場と家庭をつなぐサービスを提供しています。特に循環器と呼吸器疾患、そして日常生活に大きな影響を与える痛みの3つの領域で、医療の進化に貢献しています。
例えば家庭で測定したバイタルデータを医師と患者が共有し、疾病の早期発見・治療に活用できるサービスや喫煙習慣や大気汚染を背景に患者数が拡大している新興国を中心に、医師の判断や治療を支援するデバイスの普及などを行っています。
高度なセンシング技術とデータ解析により、早期の疾患発見や適切な治療のサポートを可能にし、人々の健康と生活の質の向上に貢献しています。
社会システム事業:
オムロンの社会システム事業は、カーボンニュートラルの実現やデジタル社会の構築に向けた取り組みを行っています。再生可能エネルギーの普及と発電の安定化、保守・運用のプロセス革新を通じて、社会インフラの持続性を高めることに貢献しています。エネルギー効率の向上やスマートなネットワークの構築により、地球環境への負荷を軽減しながら、持続可能な社会の実現を目指しています。
電子部品事業:
オムロンの電子部品事業は、製品の電動化や高周波化を実現する技術や環境負荷の低いデバイス・モジュールを提供することで、新エネルギーの導入とデジタル化社会の推進を支援しています。電子部品の進化により、より効率的なエネルギー利用やスマートなデバイスの実現が可能となります。オムロンは革新的な電子部品技術を活かし、自動車産業や産業機械、情報通信機器などさまざまな分野で持続可能なソリューションを提供しています。
最新の決算
オムロンは4月26日に決算を発表しました。
上海でのロックダウンやグローバルなインフレ拡大、部材の逼迫などが1年間を通じて大きな影響を及ぼしました。全体をまとめると
売上高: 8,761億円(前期比: +14.8%)
営業利益: 1,007億円(前期比: +12.7%)
経常利益:984億円(前期比: +13.5%)
当期純利益:739億円(前期比: +20.3%)
売上高・営業利益・経常利益は過去最高の業績を更新しました。これらの成果は、中期経営計画であるSF 1st Stageの初年度において、積極的な投資や付加価値率改善などの戦略的な取り組みの成果であると言えます。
今後の見通しについてオムロンは、次のようにしています。
事業環境は、インフレの拡大や地政学リスクの高まりなどにより、上期を中心に不透明な状況が続くと予想されます。しかしながら、当社グループが事業展開を行う領域では、下期以降に回復基調に向かうとの認識があります。当社グループは3期連続での増収増益を見込んでいますとのことです。売上高・営業利益・経常利益は約1%増を見込んでいます。
チャート分析
MARKET SPEED
オムロンは電子機器業界に分類される銘柄です。電子機器業界は、景気動向に影響されやすいという特徴があります。そのため、株価の値動きもやや大きく値上がり益を狙いやすいです。
長期チャートを見てみると、基本的に右肩上がりで底値を切り上げていくのがわかります。
長期で見ると8300円近辺が平均となりますが、今は8700円のため買いやすい値段です。
日経の調子がいいので上がっていますが、短期的には下がるかもしれないという相場環境です。
短期で見ると8300円なら安いラインになるので、そこまで下がることがあれば買い検討!