こんにちは!ロキ兄さんです。
FOMCや雇用統計などの重要な経済イベントも終わり、米国・日本ともに株式相場は落ち着きを見せていますね。
日本株は37,000円を伺っておりますが、円安パワーがあってもなかなか伸びておりません。
そんな中「あおぞら銀行」の暴落が!今回は「あおぞら銀行」に何があったのかと、米国商業用不動産がどうなのかを皆さんと勉強していけたらなと思います。
あおぞら銀行ショック!
あおぞら銀は1日午前9時、今期(2024年3月期)純損益が従来の黒字予想から赤字になる見通しと発表。米国の不動産向け融資の追加引き当てや有価証券の売却損計上などが響く。
同時に第3四半期末と期末の配当予想を無配に修正し、同日の株価は値幅制限いっぱいのストップ安(700円安の2557円)となった。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-05/S8CZPTT0AFB400
米国では2020年以降、コロナ禍の大規模な金融緩和によって大量のマネーが商業用不動産市場に流入しました。
コロナによる超低金利がもたらす空前の不動産投資ブームに沸き、米MSCIによれば、米商業用不動産価格は22年7月にリーマンショック前のピークを63%も上回る「バブル」状態にありました。
その後、FRBによる急激な利上げにより不動産市場は一気に不況になりました。
コスター・グループのデータによると、米国のオフィス空室率は現在13.6%と過去最高水準にある。2024年末には15.7%、2026年末までには17%を超えると同社は予想している。
https://www.nri.com/jp/knowledge/blog/lst/2023/fis/kiuchi/1226#:~:text=オフィスの空室率,過去最高水準にある%E3%80%82
高い空室率によって賃料収入が大幅に落ち込んだところに多額の金利負担が加われば、オフィスビルの大量デフォルト(不良債権化)ということに。
それの準備のために「あおぞら銀行」は今回順調だった国内事業の利益を、海外不動産ノンリコースローンの貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)に当てています。
もう少し詳細に確認すると、2023年6月末現在で、あおぞら銀行の貸出残高は4兆133億円。
このうち海外向け貸出が1兆4598億円(145円換算、以下同)で全体の36.4%。
商業用不動産を中心とする海外不動産ノンリコースローンが4025億円で、大暴落が起きているオフィスビル向けが2867億円と大部分を占めています。
米国商業不動産はどうなるのか?
金利上昇とオフィス需要の低迷が不動産市場を揺るがせる中、不良資産化した米商業用不動産は7-9月(第3四半期)に総額800億ドル(約12兆円)相当に迫り、過去10年で最大となった。
MSCIリアル・アセッツによると、破産したり貸し手に差し押さえられたり清算手続き中の物件は同四半期中に56億ドル相当増加。総額で797億ドルのうちオフィスビルが41%を占めた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-10-19/S2R8MDT0G1KW01
要するに、米国の不動産は全然状況が良くなっていないということです。
コロナによる利用者の減少+金利上昇がものすごくダメージが大きい模様です。
でも日本はあまり関係ないんじゃ…?
と思うかもしれませんが、中国よりも日本に影響が大きいのは間違いなく米国です。
リーマンショックの再来とはいかないまでも、結構な暴落の引き金になるのでは…と一応頭の片隅に入れています。
ちなみに個別株で言うと、
第一生命ホールディングスや東京海上ホールディングスなどの生命保険がかなり危ういらしいので注意していきましょう!
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-02-05/S8D1YOT0AFB400