本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!ブリヂストン(5108)
概要

自動車産業の重要な要素であるタイヤ。その中でも、世界的に名高い株式会社ブリヂストン(英: Bridgestone Corporation)は、その存在感と品質の高さで多くの人々に信頼されています。
日本のタイヤメーカーとして、東京都に本社を構えるこの企業は、世界最大級のタイヤ製造及びゴム加工会社として、その歴史を刻んできました。
今回は、ブリヂストンの歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
ブリヂストンの歴史

1930年、日本足袋株式会社(現:アサヒシューズ株式会社)のタイヤ部門が手掛けた純国産タイヤが、株式会社ブリヂストンの始まりでした。
翌年の1931年、3月1日に日本足袋タイヤ部は独立し、福岡県久留米市に「ブリッヂストンタイヤ株式会社」が設立されました。この出発点からブリヂストンは、タイヤ産業における重要な存在としての歩みを開始しました。
その歩みは着実に続き、1932年には商工省から優良国産品として認定を受け、さらには米国フォード社やGM社の製品試験にも合格。国内外への輸出も開始されました。
この頃から、ブリヂストンの品質と技術力が国際的に認められるようになりました。
1934年には久留米工場が開設され、本格的な量産がスタート。1935年には、ゴルフボールの本格的な生産が始まり、幅広い分野での製品展開がスタートしました。そして、1937年には本社を東京に移転し、Vベルトやゴムホースの製造、防振ゴム試作も始まりました。
1956年、ブリヂストンは創立25周年を迎え、その節目を記念して石橋文化センターを久留米市に寄贈しました。同年、日本初のトラック用スチールバイアスタイヤの開発に成功し、技術面でも飛躍を遂げました。また、この年からは販売店の自社系列化政策を開始し、海外展開の第一歩としてシンガポール支店を開設しました。
1958年には欧米諸国への出張員派遣を開始し、国際的なネットワークを構築。続く1959年には、他社に先駆けてタイヤコードのナイロン化を開始し、技術革新においても一歩先を行く姿勢を示しました。
1984年には、社名を「株式会社ブリヂストン」に改称し、新しいステージに進む姿勢を示しました。1997年にはF1に本格参戦し、世界の最高峰での戦いに挑みました。
2006年には、ブリヂストン アメリカス ホールディング・インクが再生タイヤ大手バンダグ社を買収し、さらなる事業の多角化を推進。また、創業者の石橋正二郎が米国自動車殿堂入りを果たし、その偉業が讃えられました。
2010年にはF1へのタイヤ供給からの撤退を決断し、新たな展開に向けての舵取りを行いました。
そして、2011年には創業80周年を機にCI(ブリヂストンシンボル)と企業理念を変更し、新たなタグライン「あなたと、つぎの景色へ」を採用。ブリヂストンの未来へのコミットメントが新たに示されました。
歴史を辿るとブリヂストンが進化し続ける過程がわかります。次なる時代へ向けての準備と挑戦が、今後も展開されていくのではないでしょうか。
事業内容

ブリヂストンは、その豊かな歴史と進化を通じて、幅広い事業分野で展開しています。特に以下の3つのカテゴリに焦点を当ててみましょう。
1. コア事業(タイヤ事業)
ブリヂストンのコア事業として、多様な車両や用途向けに高品質なタイヤを提供しています。乗用車、トラック・バス、鉱山・建設車両、産業車両、農業機械、航空機、二輪自動車向けにタイヤやチューブ、タイヤ関連用品、自動車整備・補修、タイヤ原材料などを提供しています。これらの製品は、安全性と耐久性を重視しながら、さまざまな車両の動力源としての基盤を支えています。
2. 成長事業(ソリューション事業)
成長事業として、ブリヂストンはソリューションを提供する分野にも注力しています。タイヤセントリックソリューションでは、タイヤやタイヤデータを活用し、高付加価値なサービスを提供。小売・サービスソリューションでは、小売およびソリューションネットワークを通じて、タイヤを使う段階での価値を提供しています。
また、モビリティソリューションでは、タイヤやタイヤデータ、モビリティデータを組み合わせて、新しい価値を提供することに注力しています。これにより、顧客にとってより便益のある体験を創出しています。
3. 多角化事業
ブリヂストンは、タイヤ事業に加えて多角的な展開も行っています。化工品分野では、工業資材関連用品や建築資材関連用品を提供。BSAM(Bridgestone Americas, Inc.)が統括する多角化事業では、アメリカ市場を中心に展開しています。
スポーツ用品分野では、ゴルフボールやゴルフクラブ、他のスポーツ関連用品を提供。自転車分野では、自転車や関連用品を提供しています。さらに、金融分野など幅広い領域で事業展開を行っています。
ブリヂストンは、これらの多様な事業を通じて、顧客の多様なニーズに応えると同時に、持続可能な社会づくりに貢献する使命を果たしています。
最新の決算

ブリヂストンは8月9日に第2四半期決算を発表しました。
『2023年の第2四半期累計業績において、ブリヂストンはグローバルな経済の減速の影響を受けましたが、その中で戦略的なアプローチを展開しています。
経済減速による影響を受けつつも、特にトラック・バス用タイヤを中心に市販用タイヤの需要が前年比で減少しました。しかし、戦略的な価格マネジメントの推進やプレミアム領域へのフォーカスを強化することで、低収益領域の見直しを進めつつ販売MIXの改善を徹底しました。
乗用車用プレミアムタイヤ(18インチ以上の高インチタイヤ、20インチ以上の「超」高インチタイヤ、各地域のプレミアムタイヤ)の販売MIXアップを推進し、鉱山用タイヤの前年比販売増を達成しました。この取り組みにより、売上収益は前年比で増収を確保し、さらに為替円安の効果もあって、初めて売上収益2兆円を突破しました。』
売上高:2兆1017億円 (+11.4%)
営業利益:2,506億円 (+44.0%)
経常利益:2,383億円(+15.3%)
純利益:1,832億円 (+55.9%)
2023年の第2四半期累計業績は、経済の変動に柔軟に対応しつつ、戦略的なアプローチとプレミアム領域への集中が成功を収めたことを示しています。
また、今後の見通しについては以下のようになっています。
売上高が約+1.0%、経常利益が約+5.7%、純利益が約+11.6%となっています。
チャート分析

MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は2,880円から上は6,040円の範囲で推移しています。
上下の動きが大きく、値上がり益を狙いやすい銘柄です。
ブリヂストンはゴム製品ですので、原油価格にも多少は注意を払いたいところ。
配当利回りも約3%以上あるので長期でも持てそうです。
テクニカル指標で見るとRSIは標準、ボリンジャーバンドもほぼ移動平均を示しています。
ストキャスは低い値で下げ方向。
パラボリックは7月から下落トレンドを示してます。
一目均衡表の雲は5,000円近くで、そこまで下がるかもしれませんが抵抗になってくれそうです。