本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!京セラ(6971)
概要

京セラは、京都市に本社を置き電子部品、ファインセラミック部品、半導体部品、情報機器、通信機器、太陽電池、セラミック、宝飾、医療用製品など幅広い製品群を手掛けています。
また、環境保護への取り組みにも積極的であり、UFJグループ・みどり会にも加盟しています。
今回は、京セラの歴史と事業内容、最新の決算についてご紹介します。
京セラの歴史

京セラは、稲盛和夫(いなもりかずお)氏によって1959年に「京都セラミツク株式会社」として、設立されました。当初はファインセラミックスの専門メーカーとしてスタートしました。
その後、京セラは着実に成長し、1971年には大証2部と京証に株式を上場しました。そして同年の9月には東証2部にも株式を上場しました。
1974年には、東証および大証1部に指定替えされ、成長の軌道に乗りました。そして1982年に社名を「京セラ株式会社」に変更しました。
1984年には京セラを中心とする25社で第二電電企画(KDDIの前身)を設立しました。この取り組みにより、通信機器の分野でも注目される存在となりました。1986年には、京セラはタイトーに資本参加し、エレクトロニックエンターテイメント分野にも進出しました。
2006年には、大阪ドームの命名権を取得し、京セラドーム大阪に改称しました。これにより、スポーツイベントやコンサートなど、多様なエンターテイメントイベントにおいてブランドの認知度を高めました。
2016年には、子会社の京セラサーキットソリューションズ、京セラケミカル、京セラソーラーコーポレーション(太陽光発電機器の販売事業)を吸収合併しました。さらに、子会社の日本インターも吸収合併しました。これにより、製造プロセスや販売ネットワークの統合を進め、効率的な事業運営を実現しました。
京セラは、多岐にわたる事業領域への進出と事業拡大を通じて、幅広い分野でのリーディングカンパニーとしての地位を築いてきました。
事業内容

京セラグループは、社会課題の解決に向けて4つの重点市場に注力し、持つ強みを活かしながらシナジーを高めています。ここでは京セラグループの事業と注力する4つの重点市場について紹介します。
情報通信:
情報通信の未来を創造するために、あらゆるものをつなぐネットワークを構築しています。長年にわたる通信技術の経験を活かし、スマートフォンやIoT(Internet of Things)などの通信端末を提供し、最適な通信環境を実現します。
高耐久スマホの “TORQUE®”(トルク)やモバイルルーターの”K5G-C-100A”などがあります。
自動車関連:
自動車業界の変革に対応し、安心で安全なモビリティ社会の実現を目指しています。自動運転システムや先進運転支援システムなどの技術・製品を展開し、交通インフラおよび自動車の安全性能向上に貢献します。
夜間や雨・霧といった視界が悪い環境であっても、安全な運転を支援できるよう危険要因になり得る物体を高精度に認識・表示するシステムである「車載ナイトビジョンシステム」や障害物検知に用いられるアンテナ機能を備えた基板の「車載ミリ波レーダー用基板」などを取り扱っています。
環境・エネルギー:
再生可能エネルギーの分野でも活動しています。太陽光発電システムや燃料電池システムなど、クリーンエネルギーの開発・提供を行っています。これらの技術を活用することで、地球環境への負荷を軽減し、持続可能な社会の実現に寄与しています。
また、京セラは廃棄物処理や水処理などの環境技術にも取り組んでおり、地球環境の保護と持続可能な資源利用に向けた製品開発を行っています。
医療・ヘルスケア:
先進技術の研究開発を推進し、医療のさらなる発展とQOLの向上を目指しています。人工関節やデンタルインプラントなど、失った身体機能を回復する医療用製品の展開に加え、日々の健康管理をより便利にする独自システムや、高度医療を可能にするさまざまな製品を提供しています。
京セラは、長年にわたるセラミックス技術の研究開発により、医療分野における革新的な製品を生み出しています。
以上が、京セラの事業領域とイノベーションについての概要です。京セラは、持続可能な社会の実現を目指し、革新的な製品とサービスを提供することを重要な使命としています。
最新の決算

京セラは5月15日に決算を発表しました。
当社の主要市場では、スマートフォン市場の需要減速や半導体関連市場の調整感が強まりました。しかし、そんな経営環境の中でも、当社はさまざまな取り組みを行い、売上高2兆円を達成しました。全体をまとめると
売上高: 2兆253億円(前期比: +10.1%)
営業利益: 1,285億円(前期比: -13.7%)
経常利益:1,761億円(前期比: -11.4%)
当期純利益:1,279億円(前期比: -13.8%)
原材料やエネルギーの価格上昇、物流コストの高騰などが利益の減少要因となりました。
今後の見通しについては、次のようにしています。
安定な世界情勢や経済環境の懸念が続くものと予想されます。特に、当社の主要市場である半導体関連、自動車関連、スマートフォン市場は調整が続く見込みですが、翌連結会計年度の上期後半以降は緩やかな回復が見込まれています。
業績予想は売上高が+3%、営業利益・経常利益・純利益がそれぞれ約+13%増を見込んでいます。
チャート分析

MARKET SPEED
京セラは電気機器の中でも半導体や電子部品が強い企業です。
電気機器は景気に左右されやすく、株価の上下が激しい業界。
10年単位の長期で見ると下値切り上げで右肩上がりですが、そこまで上昇幅は大きくないです。
ここ2年の底値は6,000円~6,350円あたりです。
今の株価が7,700円なので長期で見るとかなりお高めです。
PBRは1倍を切っていますし、歴史も長い企業なので長く持つことは可能です。
ですが欲を言えば、長期なら6,500円近く。
短期なら7,500円で手を出すか迷いますが上がっても8,200円が限界だと思います。
来期の見通しはいいですが、周りの経済環境に影響されやすいので注意が必要です。