夕食後のリビングで、リコちゃんがニュースから目を離さずに言った。
カズ父さんはワイン片手にうなずく。
目次
◆ なぜ今、利上げ?背景にある3つの理由
日銀が利上げに向かう背景には、いくつかの前向きな材料がそろっている。
① 来年の賃上げは高水準の見通し
企業収益は高く、労使ともに積極姿勢。
これが日銀の経済見通しを支える柱になっている。
② 米国の関税不透明感が後退
米大統領の強硬な関税政策が市場を揺らしていたが、最近の動きで不確実性はやや低下。
外部リスクがひと段落した格好だ。
③ 物価と景気が日銀の想定に沿って動き始めた
インフレが一定程度続き、賃上げの循環も見える。
日銀としては「緩やかな利上げ」で環境を整えていきたい構えだ。
こうしてみると、「利上げ=景気悪化」という単純な構図ではなく、むしろ“正常化に向けた一段階”として進められていることが分かる。
◆ 0.75%で終わり?…いいえ、日銀は“打ち止め感”を出さない方針
そして今回、市場が大注目しているのが 中立金利(景気を刺激も抑制もしない金利水準) の情報発信だ。
日銀が推計する中立金利は 1〜2.5%の幅 があるとされている。
植田総裁は「推計幅を狭めて適宜公表したい」との考えを示しており、今会合で何らかのヒントが出る可能性がある。
◆ 市場の反応は“円高”へ。円相場は154円台に上昇
ブルームバーグ報道後、円は155円台から 154円80銭 まで急騰した。
利上げ=円金利が上がる
→海外資金が円に流れやすい
→円高になりやすい
という流れだ。
◆ 高市政権は利上げを容認。ただし“ペースには慎重論”も
政権は日銀の利上げを容認する姿勢で、表立ってブレーキをかける気配はない。
しかし高市首相は金融緩和を重視する立場とされ、周囲には「今回のタイミングには慎重に」という声も残る。
利上げは歓迎される部分と不安視される部分が共存しており、政権も市場も微妙なバランスを見極めている状況だ。
◆ えすふぁみ的まとめ:利上げは“家計・投資”にどう影響する?
◆ さいごに
今回の利上げは日本にとって約30年ぶりの「新しい金利環境」への入り口だ。
その変化をどう受け止め、どう対応していくかによって、家計も投資も未来の姿が変わってくる。
えすふぁみ一家と一緒に、これからも“日本の金融の転換点”をやさしく読み解いていこう。

















