本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!リコー(7752)
概要
株式会社リコーの主力製品は複写機、ファクシミリ、レーザープリンター、そしてそれらを組み合わせた複合機、デジタルカメラなど多岐にわたります。
リコーの成功の背後には、創業者 市村清氏の「三愛精神」という価値観が根付いています。
今回は、リコーの歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
リコーの歴史
1929年、市村清氏は理化学研究所が開発した感光紙「理研陽画感光紙」の九州総代理店「吉村商会」の権利を受け継ぎ、福岡市で独立開業しました。その後、業績が着実に伸び、日本統治時代の朝鮮と満州国の総代理店権利も手に入れました。
1936年、大河内正敏氏の支援を受け、市村清氏は「理研感光紙株式会社」として東京・銀座に独立の会社を設立しました。
1950年、リコーは国産カメラの先駆けとなる二眼レフカメラ「リコーフレックスIII」を発売し、ベルトコンベアを導入したライン生産方式により大量生産と低価格化を実現しました。
1960年には、事務用オフセット印刷機「リコーオフセットB4」の発売とともに、国産初の自動露出EEカメラ「リコーオート35」も市場に登場しました。
さらに、1962年には静岡県沼津市に製紙工場と感光紙工場を建設し、世界初の一貫生産体制を確立。大森本社には事務機工場と総合研究所が新設されました。
1963年には、創業者の市村清氏が銀座に「三愛ドリームセンター」を建設し、リコー三愛グループのシンボルとなりました。そして、1963年4月1日には商号を「株式会社リコー」に変更しました。
しかし、1965年には業績不振に陥り、無配に転落。社長の市村清氏は非難を浴びました。しかし、1965年9月には静電複写機「電子リコピーBS-1」を発売し、ヒット商品となり、業績不振を克服しました。
1982年には、拡大・縮小機能付きA3判PPC「リコピーFT4060」がヒット商品となり、1983年にはビジネス用パーソナルコンピュータを発売しました。
1990年代に入ると、デジタル技術を活用した製品が次々と登場し、リコーはデジタル複写機やCD-RWディスクの生産を開始しました。1997年には、世界初のCD-R/RWドライブ「リコーMP6200シリーズ」を発売し、技術革新の先頭を走り続けました。
2009年には、ユニット交換式コンパクトデジタルカメラ「リコーGXR」が発売され、レンズ・撮像素子・画像処理エンジンを一体型ユニットとし、異なるカメラユニットを交換して撮影できる革新的な製品でした。
これらの取り組みを通じて、リコーは持続可能な未来を築くための努力を続けています。
引用:https://jp.ricoh.com/about/history
事業内容
事業内容
リコーは社内カンパニー制を導入し、お客様に寄り添った製品とサービスを提供しています。以下は各カンパニーの事業紹介です。
リコーデジタルサービス
・グローバル140万社の顧客基盤と販売・サポート体制
・国際的な案件への対応力
・自社およびパートナーの多彩な商品・サービスから最適なソリューションの提供
・高度専門人材とタイムリーな価値提供
リコーデジタルプロダクツ
・オフィス向け複合機からプリンター、印刷機、広幅機、スキャナーまで幅広い製品を提供
・世界トップクラスのシェアを誇り、品質と安定供給に貢献
・事業部体制による一貫生産体制
・ワークフローを変革するエッジデバイスの提供
リコーグラフィックコミュニケーションズ
・商用印刷事業と産業印刷事業を展開
・カラーカットシートプリンターと高速インクジェットプリンターで高付加価値ソリューションを提供
・省エネルギーや環境負荷の低減に貢献
リコーインダストリアルソリューションズ
・サーマル事業と産業プロダクツ事業を展開
・サーマルペーパー・熱転写リボンの世界トップシェアを誇り、物流・医療・流通などに貢献
・自動車業界向けに製品・ソリューションを提供し、車両塗装工程を変革
リコーフューチャーズ
・ESG(環境、社会、ガバナンス)に焦点を当て、持続可能な社会の実現に貢献
・社会課題解決を通じて世の中に意義のあるインパクトを提供
・新規事業創造、オープンイノベーション、技術開発を推進
リコーはこれらのカンパニーを通じて、お客様の多様なニーズに対応し、持続可能な未来を築くための努力を続けています。
引用:https://jp.ricoh.com/about/business
最新の決算
リコーは8月8日に第1四半期決算を発表しました。
『リコーは四半期推移において増収増益を達成しました。この好調な業績は、複数の要因に支えられています。
リコーデジタルサービス部門では、製品供給の制約からの回復や注文残の解消などがあり、オフィスプリンティングハードウェアの増収が見られました。また、オフィスサービスも引き続き成長しています。
オフィスサービスは国内市場で「スクラム」シリーズが好調で、大幅な増収(55%増)が実現しました。欧州市場も買収企業を中心に引き続き堅調で、ストック売上も23%増収し、順調に拡大しています。
総じて、リコーは増収増益の好調な業績を持続しており、特にオフィスサービス分野において国内外での成長が顕著です。ただし、一部の部門では課題も存在し、市場の変化に対応するための戦略が求められています。』
売上高:5,346億円 (+16.4%)
営業利益:101億円 (+5.7%)
経常利益:133億円(+19.0%)
純利益:87億円 (+15.9%)
また、今後の見通しについては、以下のようになっています。
売上高が約+5.4%、営業利益が約-11.1%、経常利益が約-7.1%、純利益が約-8.0%を見込んでいます。
引用:https://jp.ricoh.com/IR/events/earning
チャート分析
MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は630円から上は1,430円の範囲で推移しています。
上昇トレンドや下落トレンドはあまり長く続かず、横ばいのトレンドが多い銘柄です。
最近も2021年から現在まで横ばいトレンドとなっています。
テクニカル指標で見るとRSIは標準、ボリンジャーバンドはかなり高めを示しています。
ストキャスは9月頭にゴールデンクロスを形成。
パラボリックも9月中ばから上昇トレンドを示しています。
一目均衡表の雲は下にあり、あまり参考にはならず。