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注目銘柄!DOWAホールディングス(5714)
概要

DOWAホールディングス株式会社、通称どうわホールディングス、その名前は日本の産業界において長い歴史を刻んできました。
非鉄金属の製錬、加工、環境・リサイクルを主要な事業とし特に精錬事業で培ったノウハウを活かした「環境・リサイクル分野」が強みです。
今回は、DOWAホールディングスの歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
DOWAの歴史

1869年、藤田伝三郎氏は兄らと共に、大阪で藤田伝三郎商社を設立しました。最初の業務は軍需品の調達でした。
しかし、1879年には藤田組贋札事件に巻き込まれ、一時逮捕されましたが、後に冤罪が証明され、釈放されました。
1880年、会社は愛媛県の市ノ川鉱山の経営に参加し、鉱業に進出しました。そして、翌年には藤田組という社名に変更しました。
1884年の9月、政府から当時日本一の算出を誇る銀山の小坂鉱山が払い下げられ、これが後の成功につながりました。
1911年には、大阪亜鉛鉱業を設立し、さらに1915年には花岡鉱山を買収しました。1916年には柵原鉱山も買収と順調に事業を拡大していきました。
1945年には、会社名が同和鉱業株式会社に変更され、藤田鉱業株式会社が独立しました。
1955年、藤田興業から藤田観光株式会社が分離・独立。観光部門が新しい会社として独立しました。1991年には、東京熱処理工業株式会社が合併され、高度な技術分野への進出が実現しました。
そして2006年に、DOWAホールディングス株式会社に社名変更し、持株会社制への移行が実現しました。この大きな変革により、事業会社であるDOWAメタルマイン、DOWAエコシステム、DOWAエレクトロニクス、DOWAメタルテック、DOWAサーモテックが設立されました。
このように、DOWAホールディングスは長い歴史の中で多くの変遷を経験し、今日の成功につながっています。
引用:https://www.dowa.co.jp/jp/about_dowa/history.html
事業内容

DOWAホールディングス株式会社は、鉱山事業および製錬事業から発展し、国内有数の非鉄金属メーカーとして成長してきました。以下は、DOWAの事業概要です。
環境・リサイクル(DOWA エコシステム):
廃棄物処理、土壌浄化、リサイクルの3つの事業を展開し、世界のエコリーダーを目指しています。DOWAは、環境問題の解決に取り組み、鉱山と環境対策を結びつけて長年の歴史を持っています。東南アジアで環境事業を展開し、地域の経済発展を支えています。
製錬(DOWA メタルマイン):
回収元素数世界NO.1の技術を駆使し、循環型社会の実現に貢献。DOWAは特殊な鉱石を扱う独自の製錬プロセスを持ち、金属の回収と供給を行っています。海外での鉱山開発やリサイクル原料の処理にも注力し、多種多様な金属を提供しています。
電子材料(DOWA エレクトロニクス):
電子材料や半導体材料の開発を行い、高機能材料を提供。DOWAは粉体制御技術や結晶成長制御技術を駆使して、高品質な材料を製造しており、太陽電池などの分野で高いシェアを持っています。製品サイクルの速い電子材料業界において、マーケットニーズに迅速に対応しています。
金属加工(DOWA メタルテック):
自動車部品や情報通信機器向けの金属加工を提供。DOWAは銅を原料とした伸銅品の製造からスタートし、銅合金の開発に力を入れています。自動車の自動運転やEV・HV化に対応し、高機能材料を提供しています。
熱処理(DOWA サーモテック):
金属部品の強度や寿命向上を支える熱処理を提供。自動車部品などの構造部品に不可欠な熱処理技術を提供し、耐久性を向上させています。海外拠点を積極的に展開し、自動車産業の成長に寄与しています。
現在のDOWAは、多様な事業分野で活動し、資源循環型ビジネスモデルを軸に、社会の発展と資源の循環に貢献しています。
引用:https://www.dowa.co.jp/saiyou/business/business/#
最新の決算

DOWAホールディングスは8月9日に第1四半期決算を発表しました。
『DOWAの廃棄物処理事業は堅調に推移しており、受注が安定しています。また、サイクル原料の集荷量は増加しており、これは環境意識の高まりに伴うものかもしれません。一方で、家電リサイクルの処理量は減少しています。
太陽光パネルの汎用化が進んでおり、競争環境が変化しています。この影響から、銀粉の販売が低調に推移しています。さらに銅、亜鉛、白金族金属(PGM)の平均価格は大幅に下落しており、金属価格の変動が事業に影響を与えています。』
売上高:1,909億円 (-9.0%)
営業利益:73億円 (-62.0%)
経常利益:126億円(-45.8%)
純利益:78億円 (-39.9%)
また、今後の見通しについては、以下の通りとなっています。
売上高が約-12.8%、営業利益が約-48.4%、経常利益が約-45.9%、純利益が約-20.1%を見込んでいます。
引用:https://ir.dowa.co.jp/ja/ir/library/results.html
チャート分析

MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は2,200円から上は6,210円の範囲で推移しています。
2020年から2022年まで、株価が3倍になるくらい良好な上昇トレンドでした。
2023年から横ばい気味で、ようやく上昇トレンドになりかけています。
テクニカル指標で見るとRSIは標準、ボリンジャーバンドも標準を示しています。
ストキャスは少し前に高い値でデッドクロスを形成。
パラボリックは6月から上昇トレンドを示しています。
一目均衡表の雲が直近にあり分厚いので、反発はなかなか難しそうです。