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注目銘柄!三井金属鉱業(5706)
概要

三井金属鉱業株式会社(通称:三井金属)は、日本を代表する三井グループの非鉄金属メーカーです。
金属製錬から電子材料製造、自動車部品製造まで、多岐にわたる事業を展開し、日経平均株価の構成銘柄の一つとして名を馳せています。
今回は、三井金属の歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
三井金属の歴史

1874年、三井組が神岡鉱山の経営権を取得し三井金属鉱業の歴史が幕を開けました。その後、1892年に三井鉱山合資会社を設立し、1911年には三井鉱山株式会社に改組されました。
大正時代、1913年には大牟田亜鉛製煉工場の操業が開始され、1928年には彦島亜鉛製煉工場が買収されました。戦時中の1943年には神岡鉱業所亜鉛電解工場が稼働し、同じく1943年には日比製煉所と竹原製煉所を買収して多角化を図りました。
1950年、財閥解体に伴い三井鉱山株式会社の金属部門は独立し、神岡鉱業株式会社として新たなスタートを切りました。同年10月には東京証券取引所などに株式を上場させ、1952年に社名を三井金属鉱業株式会社に変更しました。
1968年にイタイイタイ病の原因企業として富山地裁に提訴され、1971年に敗訴し賠償を命じられました。この出来事は環境保護における重要な転換点でした。
1990年には東京高級炉材と三井金属パーライトを合併し、セラミック事業部とパーライト事業部を設立しました。新たな事業領域への進出が実現しました。
2001年に子会社である神岡鉱業が神岡鉱山の鉛亜鉛鉱石採掘を中止し、環境への配慮を示しました。
2013年には長い時間をかけてイタイイタイ病とカドミウム被害問題が全面的に解決されました。これは、環境への責任を果たすための重要な一歩でした。
これらの出来事は、三井金属鉱業株式会社の事業戦略の変化や成長に影響を与え、多岐にわたる分野での活動が展開されました。
引用:https://www.mitsui-kinzoku.com/company/c_history/
事業内容

三井金属は、金属事業を展開し非鉄金属製錬における長い歴史を持つ企業です。その特長的な生産性と持続可能な取り組みにより、産業の基盤となる素材の供給を行っています。また、非鉄金属資源のリサイクルを重視し、地球規模の環境改善に向けた努力を推進しています。
亜鉛・鉛事業部
亜鉛・鉛事業部は、100年以上の歴史を誇る当社の非鉄金属製錬部門です。産業の基盤となる亜鉛や鉛などの非鉄金属を提供し、多様な用途に貢献しています。
銅・貴金属事業部
銅・貴金属事業部は、銅や貴金属を供給しています。さらに、廃棄物から有用な金属成分を回収し、再資源化を推進するなど、非鉄金属や貴金属のリサイクル事業を通じて、循環型社会の構築に寄与しています。
資源事業部
資源事業部は、三井組が明治7年(1874年)に神岡鉱山で鉱山経営を開始したことに始まる当社の原点です。長い歴史の中で培った地下資源開発技術は、国内外で多くの鉱山開発に成功しています。また、資源リサイクルや地下エネルギー資源開発にも技術を応用し、日本の資源確保戦略に貢献しています。
三井金属は、持てる技術を最大限に発揮し、地球資源の効果的な活用に向けて努力し続けています。
引用:https://www.mitsui-kinzoku.com/seihin/metals/
最新の決算

三井金属は8月8日に第1四半期決算を発表しました。
『前年同期比では、円安 による好転材料はあったものの、 マイクロシンなど機能材料セグメントの主要製品の販売量減少や金 属価格、貴金属価格が下落傾向で推移したことにより、売上高は10%超の減となりました。
損益ではこの減収の影響に加え、エネルギーコスト上昇や金属価格および貴金属価格下落に伴う在庫要因等の影響により大幅な減益となりました。
足許の市況や金属および為替相場を踏まえて、上期および通期の業績予想 を見直しました。上期経常利益は、従来予想より20億円増益の40億円、一方下期は20億円の減益を 予想しており、結果的に通期の経常利益は従来予想通り200億円と見込んでいます。』
売上高:1,475億円 (-10.6%)
営業利益:-54億円 (-%)
経常利益:50億円(-80.0%)
純利益:25億円 (-88.3%)
また、今後の見通しについては、以下のように修正となっています。
売上高が約-7.2%、営業利益が赤字転落、経常利益は-88.2%、純利益は赤字転落を見込んでいます。
※今後の業績予想では、売上高や営業利益が大幅に増加する見込みです。これにより、前期の減収・減益の状況からの回復が期待できるね
引用:https://www.mitsui-kinzoku.com/toushi/lib/setsumei/
チャート分析

MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は1,500円から上は7,200円の範囲で推移しています。
2021年から現在まで長いレンジ相場となっており、2,900~4,160円の間で株価が上下を繰り返しています。
直近は上昇基調ですが、トレンド転換まではあと350円ほどあるのでトレンド転換まではもう少しかかるかなと思います。
テクニカル指標で見るとRSIはやや高め、ボリンジャーバンドもかなり高値を示しています。
ストキャスは高いところでデッドクロスを形成。
パラボリックは6月頭から上昇トレンドを示しています。
一目均衡表の雲はかなり下にあるので、今のままだと調整の下げがあるかも。