本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!電通(4324)
概要
電通は日本の広告代理店であり、その規模は国内最大で世界でも第5位という大きな存在です。
国内2位の博報堂DYホールディングスの売上高の約4倍という圧倒的なシェアを誇り、市場の寡占化が問題視されるほど大きな企業です。
今回は、電通の歴史と事業内容、最新の決算やチャート分析をご紹介します。
電通の歴史
1901年光永星郎氏(みつなが ほしお)により日本広告が設立されました。同年、電報通信社が設立され、通信社としての業務を開始しました。1906年には日本電報通信社が設立され、旧電報通信社の業務を引き継ぎました。
1907年に日本電報通信社と日本広告が合併し、新たな組織である(新)日本電報通信社が誕生しました。この合併により、電通はより広範な業務を展開することとなりました。
1914年には第一次世界大戦が勃発しました。この戦争において、電通は報道業務で成果を上げ、通信社としての評価を高めました。
1932年、満州事変が起こりました。これを受けて、政府は日本の情報通信機関を一元化し、国家的な通信社を設立する必要があると判断しました。1936年に電通の通信部門が同盟通信社に合流しました。同時に、日本新聞聯合(れいごう)社の広告部も統合され、電通は広告代理店専業となりました。
1955年創立55周年を迎えた際に株式会社電通に社名変更されました。1973年には広告会社年間取扱高で世界1位になりました。電通は世界的な規模での成功を収め、その後も成長を続けていきます。1988年には広告会社としては世界初の売上高1兆円を突破しました。この数字は電通の成長と成功を象徴するものとなりました。
2000年にはイギリスの大手広告会社であるコレット・ディケンソン・ピアースを買収し、アメリカの「レオ・バーネット」とともに広告会社グループ「bcom3(ビーコムスリー)」を結成しました。また、2001年には東証一部に株式上場しました。
2020年初代法人が純粋持株会社体制へ移行したことに伴い、株式会社電通(2代)が設立されました。この移行により、電通はより効率的な組織運営と経営戦略の展開を目指しています。
しかし、2021年には、2020年度のグループ全体の決算が発表。収益が前年比で10.4%下回り、最終的な損益は1595億円の赤字となりました。これは2年連続の最終赤字であり、赤字額は過去最大となりました。この結果を受けて、電通は経営戦略の見直しと業績改善に向けた取り組みを進めています。
電通(2代)は常に変化するビジネス環境において、柔軟に対応し、経営戦略を見直しています。これらの取り組みを通じて、電通は将来の成長を追求し、さまざまな分野での新たなビジネス展開を目指していることがわかります。
事業内容
電通は広告やマーケティングにとどまらず、顧客企業の成長を広範な領域からサポートし、社会全体の成長に貢献することを目指しています。電通は以下の4つの事業領域に取り組んでいます。
AX(Advertising Transformation) – 高度化された広告コミュニケーション
BX(Business Transformation) – 事業全体の変革
CX(Customer Experience Transformation) – お客様体験の変革
DX(Digital Transformation) – マーケティング基盤の変革
これらの領域において、電通は顧客企業の成長につながる価値を生み出します。それぞれの領域での専門性はもちろん重要ですが、さらに重要なのは領域間の連携です。電通は異なる領域の専門性を結集させ、事業の変革と成長を促すサイクルを生み出すことを目指しています。
ではさらに具体的な電通の事業について一部紹介します。
クリエイティブ:
広告やグラフィック広告、Web、インタラクティブコンテンツなど、さまざまなクリエイティブな表現を生み出す事業です。約900人のクリエイターが自由な発想でアイデアを提案し、戦略をメッセージ化して人々の心を動かします。
プロモーション:
購買行動に関わるカスタマー・エクスペリエンス全体の設計を行う事業です。商品やサービスの多様化や個別化したニーズに対応するため、店舗やデジタルメディアなどでの体験をデザインし、企業ブランディングを行います。
デジタルマーケティング:
デジタル化やテクノロジーの進化により、企業のマーケティング活動においてデジタル領域が重要性を増しています。電通は最先端のテクノロジーを活用し、データに基づいた戦略を立案します。オンライン広告や利用データの分析を通じて、クライアントの新規顧客獲得やファン化を支援します。
これらは電通の事業の一部ですが、さまざまな領域で幅広いサービスを提供しています。電通はクライアントの成長をサポートするため、多様な課題に対応し、最適なソリューションを提供しています。
最新の決算
チャート分析
MARKET SPEED
日足3ヶ月チャートを確認すると、この3ヶ月は綺麗な横ばいトレンドでレンジ相場になっていました。
今回の決算発表で窓を開けて大きく下げています。
窓埋めがいつかはあるかもしれませんが、直近高値の4,549円には到達しなさそうです。そしたら下落トレンドなので下げが加速するかも?