夕食後、ニュースを見ていたロキ兄さんが、スマホを片手に声を上げた。
カズ父さんは画面を見つめながら、ゆっくりとうなずいた。
目次
◆ なぜウォーシュ氏なのか?トランプ大統領の評価
今回の人事の起点は、**ドナルド・トランプ**大統領の強い意向だ。
2026年5月に任期満了を迎える
ジェローム・パウエル議長の後任として、
トランプ氏はウォーシュ氏を最有力候補に据えている。
トランプ氏の評価は、かなり踏み込んでいる。
「金融界では誰もが知る人物」
「数年前に議長になっていてもおかしくなかった」
さらにウォーシュ氏は、
米化粧品大手エスティローダー創業家一族の妻を通じ、
トランプ一族と長年の個人的なつながりを持つ。
最終候補には、
リック・リーダー氏(ブラックロック)
ハセット氏(NEC委員長)
ウォラーFRB理事
も残っていたが、
“トランプとの相性” という点で、ウォーシュ氏が一歩抜け出した格好だ。
◆ 金利政策:タカ派から“歩み寄り”へ?
ここが市場の最大の注目点だ。
ウォーシュ氏はもともと、
物価安定を最優先
インフレを嫌う タカ派
として知られていた。
ところが最近、
利下げを公に支持する発言が目立ち始めている。
トランプ氏はかねてから、
「FRBのせいで金利を払い過ぎている」
「金利は今より2〜3%低いべきだ」
と強く不満を示してきた。
ウォーシュ氏のスタンス転換は、
トランプ政権の低金利志向に寄り添う動き
と受け止められている。
◆ 本丸は金利よりも“6.6兆ドルのバランスシート”
しかし、今回の人事で本当に怖がられているのは金利ではない。
焦点は、FRBが抱える
約6.6兆ドル(約1046兆円)の資産=バランスシートだ。
ウォーシュ氏は、
「バランスシートはもっと小さくすべき」
長年の国債購入は、FRBを
“財政という政治の領域”に引きずり込む
と、強く主張してきた。
これは他の候補者とは一線を画す姿勢だ。
まさにそこが問題だ。
金利は下げたい(トランプの意向)
資産は縮小したい(ウォーシュの信念)
この2つを同時に進めるのは、
技術的にも政治的にもかなり難しい。
政権とFRBの間で、
再び緊張が高まる可能性がある。
◆ 市場は即反応:株安・金利高・ドル高
この観測が流れただけで、市場は敏感に反応した。
株価は下落
米国債利回りは上昇(金利高)
ドル高
金や銀など貴金属は下落
市場が警戒しているのは、
ウォーシュ氏が
バランスシート縮小を急ぎ過ぎるリスクだ。
2019年には、
短期金融市場で流動性が枯渇し、
FRBが慌てて資金供給に動いた過去がある。
◆ 最大の壁:上院承認と司法省の捜査
さらに、議長就任には上院の承認が必要だ。
ここで浮上しているのが、
FRB本部改修工事を巡る問題
司法省がFRBに送付した召喚状
一部の上院議員(ティリス議員など)は、
この問題が解決するまで
承認を阻止する構えを見せている。
また、
捜査を通じて
FRBの独立性が揺らぐ
との懸念も、審議に影を落とす。
◆ えすふぁみ的まとめ:これは“FRBの方向転換”か?
トランプ色の強い議長候補
利下げ志向と資産縮小の矛盾
市場はすでに警戒モード
上院承認という高いハードル

















