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ドルが再び主役に!キャリートレード復活で広がる世界マネーの流れ
こんにちは、『えすふぁみ☆家族で株投資』です。
「最近、ドルがまた強くなってるらしいね。」
そんなニュースを耳にした方も多いのではないでしょうか。
2025年11月、世界の投資家の間で「キャリートレード復活」という言葉が話題になっています。
ドルが再び“高利回り通貨”として注目され、国際金融の流れが大きく変わろうとしているのです。
1. キャリートレードってなに?
つまり、円やスイスフランのような“低金利通貨”を調達して、ドル建ての資産を買う。
その利ざや(差)で利益を得るのがキャリートレードです。
この戦略が、世界中で再び盛り上がっています。
2. ドルが再び“稼げる通貨”に
ここ数か月、「米国売り」――つまりドルを避ける動きが続いていました。
理由は、トランプ大統領の貿易政策や米中関係の緊張、金利見通しの不透明さなど。
でも今、風向きが変わりつつあります。
実際、ブルームバーグ・ドル指数は9月の安値から約3%反発。
円やスイスフランを借りてドル資産に投資する戦略が、欧州株や中国国債よりも高い収益を生むと見られています。
JPモルガンのアナリストもこう指摘しています。
「ドルは再び、キャリー収益率が最も高い通貨の一つになるだろう。」
つまり、“ドルを持っているだけで稼げる”時代が戻ってきたのです。
3. キャリートレード復活の背景
まず、ドルの値動きが落ち着いたこと。
米政府の一時閉鎖による取引量の減少で、世界の為替市場が静かになり、ドル資産を持つリスクが軽減されました。
もうひとつは、金利差の拡大。
アメリカでは政策金利が高水準を維持している一方で、日本や欧州は依然として低金利。
その差が投資家にとって“おいしい機会”となっているのです。
4. 株より“ドル”が有利?
ブルームバーグの分析によると、
S&P500や中国株の期待リターンよりも、ドル建てキャリートレードのほうが収益率が高いという結果が出ています。
例えば――
中国株を1か月保有:年率換算リターン 0.23%
ドル建てキャリートレード:年率換算リターン 0.54%
ただし、注意も必要です。
FRB(米連邦準備制度理事会)が予想より早く利下げを行えば、キャリー収益は一気に減少します。
5. 世界マネーの流れ、日本への影響
キャリートレードが活発になると、世界中のマネーが一気に動きます。
低金利国(日本など)から資金が流出し、高利回り国(米国など)に流入する。
そうです。
円安は企業の輸出にはプラスですが、家計の負担にはマイナス。
投資家にとってはチャンスであり、消費者にとっては課題でもある――まさに“両刃の剣”です。
6. ドルの“魅力復活”が意味するもの
今回のドル高・キャリートレード復活は、単なる為替の話ではありません。
それは「資金がどこに向かっているか」という、世界経済の流れそのものを映し出しています。
・ドルは再び“安全で稼げる通貨”へ
・株式市場はリスクオフ(やや調整ムード)
・円安基調は続く可能性
・金利差を利用した資産運用が活発化
まとめ|“世界のお金の流れ”を読む力を
キャリートレードの復活は、世界経済が「リスクを取るモード」に戻りつつあることを示しています。
しかしその一方で、金利政策やインフレの動向次第で、相場は一瞬で変わる可能性もあります。
キャリートレードの波に乗るか、それとも慎重に見送るか――。
どちらにしても、“ドルが主役に戻った”という事実は、これからの投資戦略を考えるうえで無視できないテーマです。

















