金融

ドルが再び主役に!キャリートレード復活で広がる世界マネーの流れ

ドルが再び主役に!キャリートレード復活で広がる世界マネーの流れ

こんにちは、『えすふぁみ☆家族で株投資』です。

「最近、ドルがまた強くなってるらしいね。」
そんなニュースを耳にした方も多いのではないでしょうか。

2025年11月、世界の投資家の間で「キャリートレード復活」という言葉が話題になっています。
ドルが再び“高利回り通貨”として注目され、国際金融の流れが大きく変わろうとしているのです。


1. キャリートレードってなに?

リコ
リコ
「キャリートレードって、なんか難しそう……。」

父
「簡単に言うと、“安く借りて高く貸す”ことだ。」

母
「え? それって銀行みたいなこと?」

父
「そうそう。たとえば、日本みたいに金利が低い国でお金を借りて、アメリカみたいに金利が高い国の資産に投資するんだ。」

つまり、円やスイスフランのような“低金利通貨”を調達して、ドル建ての資産を買う。
その利ざや(差)で利益を得るのがキャリートレードです。

この戦略が、世界中で再び盛り上がっています。


2. ドルが再び“稼げる通貨”に

ここ数か月、「米国売り」――つまりドルを避ける動きが続いていました。
理由は、トランプ大統領の貿易政策や米中関係の緊張、金利見通しの不透明さなど。

でも今、風向きが変わりつつあります。

ロキ兄
ロキ兄
「ドルがまた人気になってるの?」

父
「そうだ。金利が高止まりしてるうえに、ボラティリティ(値動きの激しさ)が落ち着いてきたからだ。」

母
「値動きが安定すると、投資家も安心してドルを持てるのね。」

実際、ブルームバーグ・ドル指数は9月の安値から約3%反発。
円やスイスフランを借りてドル資産に投資する戦略が、欧州株や中国国債よりも高い収益を生むと見られています。

JPモルガンのアナリストもこう指摘しています。

「ドルは再び、キャリー収益率が最も高い通貨の一つになるだろう。」

つまり、“ドルを持っているだけで稼げる”時代が戻ってきたのです。


3. キャリートレード復活の背景

リコ
リコ
「なんで今になってそんなに人気が出てるの?」

父
「理由は2つある。ひとつはドルの安定、もうひとつは世界の金利差だ。」

まず、ドルの値動きが落ち着いたこと。
米政府の一時閉鎖による取引量の減少で、世界の為替市場が静かになり、ドル資産を持つリスクが軽減されました。

もうひとつは、金利差の拡大
アメリカでは政策金利が高水準を維持している一方で、日本や欧州は依然として低金利。
その差が投資家にとって“おいしい機会”となっているのです。

母
「円で借りてドルに替えて投資する人が増えると、円安にもつながるのよね?」

父
「その通り。実際、円は再び150円台まで下がってる。キャリートレードが円安を押し上げてる要因のひとつだ。」


4. 株より“ドル”が有利?

ブルームバーグの分析によると、
S&P500や中国株の期待リターンよりも、ドル建てキャリートレードのほうが収益率が高いという結果が出ています。

例えば――

  • 中国株を1か月保有:年率換算リターン 0.23%

  • ドル建てキャリートレード:年率換算リターン 0.54%

ロキ兄
ロキ兄
「つまり、株よりドルの方が“コスパいい”ってこと?」

父
「そうなる。株はAIバブルの反動もあってリスクが高いし、ボラティリティも大きい。安定して稼ぐにはキャリーのほうが有利なんだ。」

ただし、注意も必要です。
FRB(米連邦準備制度理事会)が予想より早く利下げを行えば、キャリー収益は一気に減少します。

母
「じゃあ、アメリカの金利次第ってことね。」

父
「そう。投資家は常に“FRBの動き”と“インフレ率”を注視してるんだ。」


5. 世界マネーの流れ、日本への影響

キャリートレードが活発になると、世界中のマネーが一気に動きます。
低金利国(日本など)から資金が流出し、高利回り国(米国など)に流入する。

リコ
リコ
「それって日本のお金が外国に行っちゃうってこと?」

父
「そう。円安が進む一因にもなるし、海外資産を持つ人は円換算で得をする。」

母
「でも、輸入品が高くなったりもするわよね。」

そうです。
円安は企業の輸出にはプラスですが、家計の負担にはマイナス。
投資家にとってはチャンスであり、消費者にとっては課題でもある――まさに“両刃の剣”です。


6. ドルの“魅力復活”が意味するもの

今回のドル高・キャリートレード復活は、単なる為替の話ではありません。
それは「資金がどこに向かっているか」という、世界経済の流れそのものを映し出しています。

・ドルは再び“安全で稼げる通貨”へ
・株式市場はリスクオフ(やや調整ムード)
・円安基調は続く可能性
・金利差を利用した資産運用が活発化

父
「つまり、世界の投資マネーは“ドル中心”に戻りつつある。」

母
「でも、それって日本の投資家にもチャンスなんじゃない?」

ロキ兄
ロキ兄
「うん。円安でドル資産が増えるなら、外貨預金とか米株も面白そうだね。」


まとめ|“世界のお金の流れ”を読む力を

キャリートレードの復活は、世界経済が「リスクを取るモード」に戻りつつあることを示しています。
しかしその一方で、金利政策やインフレの動向次第で、相場は一瞬で変わる可能性もあります。

父
「結局、どんな投資も“安定して稼げる時期”は長く続かないんだ。」

母
「だからこそ、“潮目”を見逃さない目が大事なのね。」

ロキ兄
ロキ兄
「つまり、世界のお金の流れを読む力をつけようってことだね!」

キャリートレードの波に乗るか、それとも慎重に見送るか――。
どちらにしても、“ドルが主役に戻った”という事実は、これからの投資戦略を考えるうえで無視できないテーマです。

ロキ兄
ロキ兄
※投資は自己責任でお願いします。

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