今日の疑問:「決算シーズン」という言葉をよく聞くけど、何が起きているの?

今週(7月14日〜)から、米国では4〜6月期の決算発表シーズンが本格的にスタートした。14日(火)にはJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴ、シティグループなど大手金融機関が相次いで決算を発表し、今後はGAFAM(グーグル・アップル・メタ・アマゾン・マイクロソフト)を含むビッグテックの決算も続く。日本でも8月上旬にかけて3月期決算企業の第1四半期(4〜6月期)の発表が続く。

リコ
リコ
「決算シーズン」って毎年何回かあるよね。なんで決算が発表されると株価が大きく動くの? 良い決算なのに株が下がることもあるって聞いて、よく分からなくなってきた。
ロキ兄
ロキ兄
それ、株式投資を始めた人が最初に混乱するポイントだよ。今日は「決算の仕組み」と「決算書の読み方3つのポイント」をスッキリ整理しよう。

「決算」とは何か——会社の「成績表」が公開される日

決算とは、企業が一定期間(通常3ヶ月または1年)の売上・利益・費用などを集計し、投資家や社会に向けて公開する「財務報告」のことだ。株式市場に上場している企業は義務として定期的に決算を発表しなければならない。

父
決算シーズンとは、多くの企業が一斉に決算を発表する時期のことだ。米国では1・4・7・10月、日本では5・8・11・2月が決算集中月になる。この時期はニュースが飛び交い、株価も大きく動きやすい。
母
決算書の中で特に重要な書類が3つあるの。①損益計算書(P/L)——売上と利益の「稼ぎ方」を示す。②貸借対照表(B/S)——会社の「財産と借金のバランス」を示す。③キャッシュフロー計算書(C/F)——実際のお金の出入りを示す。今日は初心者が最初に見るべき「損益計算書」に絞って説明するわね。

ポイント①:売上高より「営業利益」に注目する

ロキ兄
ロキ兄
決算書を見るとき、最初のチェックポイントは「売上高」ではなく「営業利益」だよ。売上高は大きくても、コストが膨らんで利益がほとんど残っていない会社もある。本業でどれだけ稼いでいるかを示す「営業利益」の方が、企業の実力を測るうえで大切なんだ。
リコ
リコ
営業利益って、売上から何を引いたもの?
父
「売上高」から「売上原価(商品や材料のコスト)」と「販売費・一般管理費(人件費・広告費・家賃など)」を引いたものが営業利益だ。これが本業の稼ぎを示す数字になる。さらに下に「経常利益」「純利益」と続くが、まず営業利益に注目するのが基本だよ。
母
今週発表されたJPモルガンの4〜6月期決算では、純利益が前年同期比で増益となったの。でも株価の反応は限定的だったのよ。それが次のポイントにつながるわ。

ポイント②:「良い決算」でも株が下がる理由——「予想」との差が大事

ロキ兄
ロキ兄
これが一番の落とし穴だよ。株価は「決算の数字そのもの」ではなく、「市場の予想との差(サプライズ)」に反応するんだ。

決算発表前には、アナリスト(専門家)が「この会社の利益はだいたいこのくらいになるはず」という予想をまとめて公表している。このアナリスト予想の平均を「コンセンサス」と呼ぶ。

ロキ兄
ロキ兄
予想を大きく上回る(=ポジティブサプライズ)と株が上がりやすく、予想を下回る(=ネガティブサプライズ)と下がりやすい。「純利益が過去最高でも、予想より低かった」場合、株が下がることは普通に起きるんだよ。
リコ
リコ
「良い決算なのに株が下がる」の謎が解けた! 市場がすでに「良い結果」を予想して株価に織り込んでいたから、「想定内の良い決算」では動かないんだね。
父
まさにその通りだ。「Buy the rumor, sell the fact(噂で買い、事実で売る)」という投資格言はこの現象を指している。決算発表前に期待で上がり、発表後に利益確定で下がるパターンが繰り返されるんだよ。

ポイント③:数字よりも「ガイダンス(見通し)」を見る

母
3つ目のポイントは「ガイダンス(来期以降の業績見通し)」よ。決算書の過去の数字も大事だけど、株価は「これから」を反映するものだから、経営者が発表する「次の四半期・次の年の見通し」の方が株価への影響が大きいこともあるの。
ロキ兄
ロキ兄
例えば今期は増益でも、来期のガイダンスが「業績悪化見込み」だったら株が急落することがある。逆に今期が赤字でも「来期は大幅な黒字転換見込み」を出すと、株価が急騰するケースもあるんだ。
リコ
リコ
株価は「過去の成績表」じゃなくて「未来への期待」で動くんだね。だからガイダンスが超重要なのか。
父
今週の決算シーズンでも、各社のガイダンスが市場の注目点だ。特にAI・半導体関連企業が「AI投資需要は続くのか」という見通しを示すかどうかで、今後の相場の方向性が大きく変わる可能性がある。

積立NISAをしている人は決算をどう使えばいい?

ロキ兄
ロキ兄
オルカンやS&P500インデックスで積立をしている人は、個別の決算に一喜一憂する必要はないよ。インデックス投資は数千社に分散しているから、1社の決算が良くても悪くても、ポートフォリオ全体への影響は限定的なんだ。
母
ただ、決算シーズン全体の傾向——例えば「今期は企業全体の利益が前年比で増えている・減っている」という大きな流れは、積立NISAの基準価額にも影響するの。「決算シーズンの空気感」を知っておくと、相場の動きへの理解が深まるわよ。
リコ
リコ
決算書を細かく読まなくても「今シーズンの全体傾向」くらいは把握しておくと、ニュースが分かりやすくなるってことだね。

今日のまとめ

ロキ兄
ロキ兄
今日のポイントをまとめるよ。①決算シーズンとは企業が業績を発表する時期で、米国は7月(4〜6月期)が本格スタート。②決算書で最初に見るべきは「営業利益」——本業の稼ぎを示す数字。③株価は「決算の数字そのもの」ではなく「市場の予想(コンセンサス)との差」に反応する——良い決算でも予想通りなら動かない。④「ガイダンス(来期見通し)」の方が過去の数字より株価に影響することが多い。⑤オルカン積立はシーズン全体の傾向を把握する程度でOK、個別決算に一喜一憂する必要なしだよ。
リコ
リコ
「良い決算でも株が下がる理由」がやっと分かった! これからは決算ニュースを見るとき「予想比どうだったか」「ガイダンスは?」の2点をチェックする習慣をつけてみる!
ロキ兄
ロキ兄
※投資は自己責任でお願いします。

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