本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!神戸製鋼所(5406)
概要
神戸製鋼所は、日本の鉄鋼メーカーの中でも、その独自の経営スタイルで知られています。
神戸製鋼所は、鉄鋼事業の比率が低い代わりに、素材部門、機械部門、電力部門といった3つの柱を持つ複合経営を展開しており、その中で高いシェアを持つ製品も多く存在します。また、金融界や商工会議所でもその存在感を示しています。
今回は、神戸製鋼所の歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
神戸製鋼所の歴史
明治時代、日本は急速な近代化の時代を迎え、その中で神戸製鋼所の歴史も始まりました。
1905年、合名会社鈴木商店は、小林清一郎氏が経営する小林製鋼所を買収し、神戸製鋼所としての創業を果たしました。
1911年、鈴木商店から独立し、鈴木商店全額出資の下で株式会社神戸製鋼所が設立されました。これが神戸製鋼所の法的な発足となり、長い歴史の幕開けでした。
1912年にはドリルの製造が始まり、これが神戸製鋼所が多様な分野での技術を発展させる第一歩となりました。1915年には、日本海軍から魚雷発射管用の空気圧縮機の開発が要請され、国産初の空気圧縮機を製造しました。
その後も、鉄鋼圧延や銅の管・棒の製造など、新たな事業分野に進出し、1920年代にはセメント用粉砕機やセメントプラントを完成させ、エンジニアリング事業にも着手しました。
1927年には、鈴木商店が破綻しましたが、神戸製鋼所はその後も成長を続けました。1929年、東海岸工場(後の神戸製鉄所岩屋工場)を新設し、事業の拡大を図りました。同年12月には播磨造船所を分社化し、現在のIHIとなりました。
1962年には、東パキスタン向けの肥料工場の建設が完了し、これが日本初のプラント輸出となりました。
1968年には、海外での製造拠点設立を始め、タイに「Thai Kobe Welding Co., Ltd.」を設立しました。
1995年、阪神・淡路大震災が発生し、神戸製鋼所は総額1,020億円という被害額で被災企業中最大の被害を受けました。この地震は神戸製鋼所にとって大きな試練であり、再建への取り組みが求められました。
2002年には、新日本製鐵と住友金属工業(現在は日本製鉄に統合)との3社間資本・業務提携も実現しました。
2000年頃には、神戸製鋼所の商標「KOBELCO」が制定され、国際的なブランドとしての地位を確立しました。また、海外展開も積極的に進め、インドなどでの事業を開始しました。
神戸製鋼所は多くの変革と発展を遂げ、国際的な企業としての地位を確立し、多様な産業分野での技術とイノベーションを提供し続けました。
引用:https://www.kobelco.co.jp/about_kobelco/outline/history/
事業内容
KOBELCOグループは、多彩な分野で特長ある製品と技術を提供するために、以下の8つの事業領域に焦点を当てて事業展開しています。
鉄鋼アルミ・素形材
鉄とアルミを製造する唯一のメーカーとして、鉄鋼とアルミニウムの製造においてシナジーを最大限に発揮しています。
素材の供給と加工に焦点を当て、自動車、航空機、鉄道、造船などの軽量化を支援し、国内でトップクラスの地位を維持しています。
溶接・機械
“世界で最も信頼される溶接ソリューション企業”を目指し、溶接材料、溶接ロボットシステム、施工技術など、溶接に関するトータルソリューションを提供しています。
産業機械、圧縮機、エネルギー機器など多岐にわたる製品を提供し、環境、エネルギー、自動車分野などの成長市場でグローバルな需要を取り込むために努力しています。
エンジニアリング・ 建設機械
独自のプロセスや技術、ノウハウを活用し、幅広い業界で顧客ニーズに対応するエンジニアリング力を提供し、付加価値のあるソリューションを提供しています。
建設機械メーカーとして、ショベルとクレーンの2つの専門分野を統合し、環境技術の向上、ICTの活用、新製品とサービスの開発などに取り組んでおり、お客様のニーズに応えています。
電力・その他
2002年度から電力供給事業に参入し、地域の電力供給の安定に貢献しており、現在は発電所の増設と新設計画を進めています。
KOBELCOグループは多岐にわたるビジネスを展開し、技術とサービスを結集し、新たな価値を創出しています。選択と集中を繰り返すことで、事業領域を変化させ、進化し続けています。
引用:https://www.kobelco.co.jp/about_kobelco/outline/business/
最新の決算
引用:https://www.kobelco.co.jp/ir/library/fncl_results/2023/1213745_18107.html
チャート分析
MARKET SPEED
日足3ヶ月チャートを確認すると、9月までは長く続く上昇トレンドでした。
8年ぶりに株価が2,000円を超え、そこから現在まで下落トレンドになりそうになっています。
1,687円を割ると下落トレンドなので、その付近で注意が必要かも。