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注目銘柄!トヨタ自動車(7203)
概要
トヨタ自動車株式会社は、日本最大手の自動車メーカーであり、愛知県豊田市に本社を構えるトヨタグループの中核企業です。
トヨタグループ全体の2022年の販売台数は1,048万台と、3年連続で世界1位を獲得するなど、世界的な成功を収めています。
今回は、トヨタ自動車の歴史と事業内容、最新の決算やチャート分析をご紹介します。
トヨタ自動車の歴史
トヨタ自動車は、1937年に愛知県豊田市に設立された会社です。
しかし、その起源はさかのぼること数年前の1933年に、豊田佐吉氏が愛知県刈谷市に創業した豊田自動織機製作所(現・豊田自動織機)内に設置された自動車部にあります。
1935年に豊田自動織機製作所の鋳造・機械加工技術等のノウハウを活かし、G1型トラックを発表しました。そして翌1936年には、同社初の量産乗用車であるAA型乗用車とGA型トラックを発表しました。
トヨタ自動車は、3代目社長石田退三氏の時代に、数々のロングセラーカーを開発し、販売網の整備を推し進めました。その結果、トヨタは急速な成長を遂げる黄金時代を迎えることとなります。
1955年にクラウン、1957年にコロナ、1959年にダイナ、1961年にパブリカなど、多くのロングセラーカーが開発・販売されました。
特に1956年にクラウンがロンドンから東京までの道路レースを走破したことは、国産自動車メーカー各社の自信となりました。
その後も、スポーツ800(1965年)、カローラ(1966年)、ハイエース、2000GT(1967年)などが発売されました。特にカローラの躍進は顕著で、トヨタを国内シェアトップの不動の地位に押し上げました。
トヨタはこの頃から北米、タイ、ブラジルなどにも進出し、国際市場での展開を強化していきました。カローラが発売後10年の1974年には、車名別の世界販売台数1位を獲得し、トヨタの急速な世界展開を牽引しました。
トヨタ自動車は、第8代社長である奥田碩(おくだひろし)氏の指導の下、日本一の企業から世界一の自動車メーカーへと急拡大していきました。
1997年には、高級SUVの先駆けとなるハリアーの販売を開始し、同時に世界初の量産ハイブリッドカーであるプリウスも発売されました。そして1999年には、コンパクトカーのヴィッツを発売するなど、多くの新車種を投入していきました。これらの取り組みにより、トヨタのブランドイメージは一気に高まり、海外販売においても着実な成果が上がっていきました。
トヨタ自動車は、「自動車をつくる会社」という枠組みから抜け出し、新たなビジョン「モビリティカンパニー」として、世界中の人々の移動に関わるあらゆるサービスを提供する会社としての変革を進めています。
2019年には、経営のスピードアップと人材育成の強化を図るための組織改編を行い、幹部職の制度を導入し、幹部の登用を勤続年数に関わらず行う制度を開始しました。
さらに、総合的なITソリューションを提供する新会社「株式会社トヨタシステムズ」や、サブスクリプションサービスを提供する「株式会社KINTO」を設立し、新たなサービス展開にも取り組んでいます。
これらの取り組みにより、トヨタは新しいビジネスモデルを創造し、モビリティ分野におけるイノベーションを牽引しています。トヨタは「モビリティカンパニー」としての地位を強化し、移動の未来における先導役としての役割を果たしていくのではないでしょうか。
事業内容
トヨタ自動車グループは、自動車事業を中心に、金融事業及びその他の事業を展開しています。3つの事業セグメントで構成されており、多様な事業領域において幅広いサービスを提供しています。
自動車事業
セダン、ミニバン、2ボックス(BOX)、スポーツユーティリティビークル、トラックなどの自動車とその関連部品、用品の設計、製造、販売を行っています。トヨタは世界的な自動車メーカーとして、豊富なラインナップと高い品質で多くの人々に愛されています。
金融事業
トヨタの製造する自動車や他の製品の販売を補完するために金融サービスや車両のリース事業を提供しています。これにより、顧客にとっての購入や利用のしやすさを提供しています。
その他の事業
住宅の設計、製造、販売、情報通信事業などを展開しています。また、ロボット、基盤研究事業、自家用クルーザーを紹介するマリン事業、農業支援の取り組みを紹介するアグリバイオ事業など、多様な分野で挑戦を行っています。
さらに、トヨタは電気自動車や運転支援技術の新機能「Advanced Drive」を搭載した自動車の販売やドライバー支援、コネクテッドカーの提供も行っています。これらの技術革新を通じて、未来の移動に向けた挑戦を続けています。
トヨタ自動車グループは、多様な事業領域での展開と技術革新により、自動車産業のリーディングカンパニーとしての地位を築きつつ、未来のモビリティに向けて積極的な取り組みを行っています。
最新の決算
トヨタ自動車は8月1日に第一四半期決算を発表しました。
半導体需給が改善し、生産性向上活動により全ての地域で販売台数が増加しました。しかしながら、新型車の納車には依然として時間を要している状況です。それでも、トヨタはお客様に商品を早くお届けするために、仕入先・販売店とともに努力を続けています。
トヨタの業績向上の要因は、「もっといいクルマづくり」による商品力の向上と、各商品の価格設定と販売戦略の改善によるものです。これにより、資材高騰の影響を吸収し、前年同期から増益となりました。
売上高:10兆5,468億円 (+24.2%)
営業利益: 1兆1,209億円 (+93.7%)
経常利益: 1兆7,205億円 (+75.0%)
純利益: 1兆3,113億円 (+78.0%)
営業利益の増減要因においては、為替変動の影響や原価改善の努力により増益がありましたが、資材高騰の影響による減益もありました。
一方で、販売台数の増加や価格改定などによる営業面の努力により増益がありましたが、労務費やデジタル化への投資による諸経費の増減・低減努力による減益もありました。
今後の見通しについては、前回の決算からの変更はありませんでした。
通期の業績予想が、売上高が約+2%、営業利益が約+10%、経常利益が約+1%、純利益が約+5%を見込んでいます。
チャート分析
MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は1,000円から上は2,475円の範囲で推移しています。
株価の幅も大きくは無く非常に安定している銘柄です。
自動車関連の銘柄は為替の影響を受けやすいので、最近の円安の恩恵もあると思います。
テクニカル指標で見るとRSIは高め、ボリンジャーバンドも非常に高値を示しています。
ストキャスは高値ラインからのゴールデンクロスを形成、パラボリックは5月から上昇トレンドのままです。
一目均衡表の雲がかなり下にあり、2,035円で支えになってくれています。