本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!オリンパス(7733)
概要

日本を代表する光学機器・電子機器メーカー、オリンパス株式会社。
その名前は、ギリシャ神話の神々が住む山、オリンポス山に由来しています。この名前通り、オリンパスはその歴史と業績を通じて、世界的な存在となりました。
今回は、オリンパスの歴史と事業内容、決算情報やチャート分析をご紹介します。
オリンパスの歴史

オリンパス株式会社の歴史は、1919年に山下長氏によって高千穂製作所が創業されたことから始まります。創業当初から、顕微鏡や体温計といった理化学計器類の製造・販売を開始しました。
1920年には、オリンパス体温計と顕微鏡「旭号」が発売され、その品質と性能が注目を集めました。この年、”Olympus”という名前が商標登録され、オリンパスの名が誕生しました。
1923年には、体温計製造分野を赤線検温器(現:テルモ)に譲渡し、オリンパスは光学機器に注力していく決断をしました。1927年には、油浸系1200倍の顕微鏡「GK型」が完成し、光学技術の進化が着実に進んでいきました。
1950年にはオリンパスの革新の一環として、世界で初めてガストロカメラ(胃カメラ)を発明。医療分野への進出と、先端技術の探求が交錯する年となりました。
1963年、胃カメラにファイバースコープを初めて採用。この技術の導入により、医療分野におけるオリンパスの技術力と革新性が再び証明されました。
2003年にオリンパス株式会社に社名変更しました。
2011年にはオリンパス事件での「損失計上先送り」およびこれを歴代経営陣が意図的に隠蔽したことを会社として公式に認める出来事が発生しました。これはオリンパスにとって大きな試練であり、透明性と倫理の重要性を改めて示す出来事でした。
2016年には内部告発の報復に関する社員との和解、オリンパス事件に関与した関係者との和解が成立。これらの和解は、過去の問題に向き合い、新たなスタートを切るための重要な一歩でした。
光学機器から医療分野へ、そしてさまざまなビジネス領域で今後も挑戦が続いていくのではないでしょうか。
事業内容

オリンパスは、「私たちの存在意義」として掲げる使命を胸に、世界中の人々の健康と安心、心の豊かさを実現するための努力を惜しまない企業です。メディカルテクノロジーのリーディングカンパニーとして、医療従事者と協力し、病気の早期発見、正確な診断、そして低侵襲治療に役立つ最適なソリューションとサービスを提供し、医療の質を向上させることに貢献しています。
内視鏡事業:診断と治療の進化を支えて
オリンパスの内視鏡事業は、医療分野において常に進化し続ける技術と協力の精神に支えられています。診断と低侵襲治療の分野で、より良い臨床結果を実現し、医療の進歩に貢献しています。
1950年に世界初のガストロカメラを実用化して以来、オリンパスは内視鏡技術の先駆者として成長を遂げてきました。軟性内視鏡、硬性鏡、ビデオイメージングシステムなどの製品群を通じて、医療従事者の専門性をサポートし、患者の健康向上に貢献しています。
治療機器事業:新たな治療の可能性を拓く
オリンパスの治療機器事業は、新たな治療の可能性を拓く革新的な技術と製造技術を提供しています。ポリープ切除用のスネアからスタートし、外科用デバイスの開発や処置具のラインアップ拡充を経て、疾患の予防、診断、治療の分野で医療従事者をサポートしています。
オリンパスは医療従事者と協力し、患者のQOL向上に向けた先進的なソリューションを提供することで、医療界の発展に貢献しています。
オリンパスは、技術と医療の融合によって社会に新たな価値をもたらす存在として、未来への可能性を切り拓いています。内視鏡と治療機器の分野でのリーダーシップと革新的なアプローチにより、オリンパスは医療の進化を支え続けています。
最新の決算

オリンパスは8月9日に第1四半期決算を発表しました。
『業界全体の状況については、世界経済は持ち直しの兆しを見せているものの、世界的な金融引き締めやウクライナ情勢、インフレの影響が懸念されています。原材料価格の上昇やサプライチェーンの制約、部品不足も業界全体に影響を及ぼしています。わが国経済も為替変動や原材料価格上昇、サプライチェーンの制約、半導体や部品不足の問題に直面しています。
しかし、このような環境の中、当社は2023年5月に公表した経営戦略に基づいて、患者の安全と持続可能性、成長のためのイノベーション、生産性の向上という3つの優先事項に取り組んでいます。これにより、グローバル・メドテックカンパニーへの変革を進め、未来への可能性を拓いています。』
売上高:2,077億円 (+8.0%)
営業利益:282億円 (-5.0%)
経常利益:2,406億円(+865.5%)
純利益:2,405億円 (+867.7%)
また、今後の見通しについては、以下のようになっています。
売上高が約+3.6%、営業利益が約+2.9%、経常利益が約-12.8%、純利益が約+134.3%を見込んでいます。
チャート分析

MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は700円から上は3,200円の範囲で推移しています。
2018年から2022年まで安定した上昇トレンドとなっていましたが、最近は急激な下落トレンドとなっています。
テクニカル指標で見るとRSIはやや安め、ボリンジャーバンドはかなり安値を示しています。
ストキャスは低いところでゴールデンクロスを形成。
パラボリックは8月頭から下落トレンドを示しています。
一目均衡表の雲がかなり上にあるので2,500円くらいまでは戻りが早いかも。