本日も注目銘柄をゆる~く語っていきます。
注目銘柄!トレンドマイクロ(4704)
概要

トレンドマイクロ株式会社は、コンピュータ及びインターネット用のセキュリティ関連製品の開発・販売を行っている企業です。
トレンドマイクロは、主力製品として総合セキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」シリーズの開発と製品販売に注力し、セキュリティの分野でリーディングカンパニーとして確固たる地位を築いています。
今回は、トレンドマイクロの歴史と事業内容、最新の決算やチャート分析をご紹介します。
トレンドマイクロの歴史

1988年 台湾出身のスティーブ・チャン(張 明正)氏とその妻ジェニー・チャン氏、妻の妹エバ・チェン氏によって「Trend Micro Incorporated(トレンドマイクロ株式会社)」がアメリカ・ロサンゼルスにて創業されました。彼らはセキュリティ分野における新しいビジネスの可能性を見出し、その先見性と情熱で企業を立ち上げました。
1991年 トレンドマイクロはセキュリティソフトウェア「ウイルスバスター」の開発・販売を開始しました。これは後に同社の主力製品として広く知られることになります。ウイルスバスターは、革新的なアンチウイルス技術により多くのユーザーに信頼され、セキュリティの分野での地位を着実に築いていきます。
1996年 ソフトバンクとの資本提携が実現しました。ソフトバンクとの協力により、トレンドマイクロは更なるビジネスの拡大と技術の向上を図りました。
その間にも、子会社として買収した企業から逆買収されたり、さらに他の企業に吸収合併されたりなどがありました。ですが商号はトレンドマイクロとして残り続けました。
2000年には、成長戦略の一環として「アイピートレンド株式会社」を設立し、その後「日本ユニソフト株式会社」と資本参加・取得を行いました。トレンドマイクロは東証1部にも上場し、その地位を確固たるものとしました。
その後も、トレンドマイクロは積極的に企業の買収を行い、スパイウェアから情報漏洩、データ暗号化など幅広いセキュリティ対策の分野でリーディングカンパニーとしての地位を確立していきました。
事業内容

「つながる世界」を安全にするために、サイバーセキュリティの世界的リーダーであるトレンドマイクロは最適なテクノロジーを提供しています。シンプルで安全なつながる世界を実現するために、数十年にわたるセキュリティ分野の知識と国際的な脅威研究、イノベーションに取り組んでいます。
この取り組みにより、50万以上の組織と2億5,000万人以上の個人ユーザを、クラウド、ネットワークデバイス、エンドポイントなど、さまざまな環境で保護しています。
個人向けのセキュリティサービスとしてはウイルスバスターが有名ですが、法人向けのセキュリティサービスとしてXDR(Extended Detection and Response)という商品が主力となっています。
XDRは、エンドポイントだけでなく、メール、サーバ、クラウドワークロード、ネットワークなどのセキュリティ情報を収集し、サイバー攻撃の検出と対応を支援します。これにより、迅速な対応が可能となります。
ネットワークセキュリティもトレンドマイクロにとって非常に重要です。トレンドマイクロのNDR(Network Detection and Response)は、ネットワークの保護を強化し、組織が脅威や攻撃に対して迅速に対応できるようサポートしています。
ウイルスバスタービジネスセキュリティサービスも優れた機能を持っており、未知の脅威にも対応できる機械学習技術や挙動検知などの次世代型アンチウイルス技術を提供しています。さらに、クラウド上にある管理サーバの自動バージョンアップや外部PCの一元管理も行えます。
これらのようにさまざまなセキュリティソフトの販売を手掛け、世界中のユーザーと企業が安心してインターネットを利用できるよう日々努力をしています。
最新の決算

トレンドマイクロは5月11日に第一四半期決算を発表しました。
『新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により、リモートワークやオンライン教育、デジタルトランスフォーメーション(DX)の需要が増加しており、2023年の世界におけるIT支出額は昨年対比5.5%増の4兆6,000億ドルの伸長が見込まれています。
特に、ビジネス向けソフトウェアは企業の競争上の優位性を獲得するための支出が増え、2桁の成長が予測されています。
セキュリティ業界においては、国家機関を狙ったサイバー攻撃や企業の機密情報漏洩、ランサムウェアなどのサイバー攻撃が増加しています。
このような背景から、従来のセキュリティ対策だけでは不十分であり、侵入を前提とした脅威の可視化や深い分析による事後対策が求められています。さらに、対話型人工知能(AI)の活用により新たなセキュリティリスクが出てきており、セキュリティ意識の重要性が高まっています。』とのこと。
売上高:587億円 (+16.4%)
営業利益: 95億円 (-14.1%)
経常利益: 89億円 (-20.3%)
純利益: 63億円 (-25.3%)
売上高は増加しましたが、他の利益は減少となりました。これは人的投資やクラウド利用コストの増加などが影響しています。
今後の見通しについては、前回の決算からの変更はありませんでした。
通期の業績予想が、売上高が約+11%、営業利益が約+11%、経常利益が約+2%、純利益が約-16%を見込んでいます。
チャート分析

MARKET SPEED
週足10年チャートを確認すると、下は3,100円から上は9,100円の範囲で推移しています。
下値切り上げで右肩上がりの銘柄です。
業績は2023年の予想は2020年の値と同じくらいです。
株価で見ると3,800円から6,800円の値が参考になるので現在の6,400円は妥当くらいです。
テクニカル指標で見るとRSIは標準、ボリンジャーバンドもやや安めを示しています。
ストキャスは安値ラインへ、パラボリックは下落トレンドを示してます。
一目均衡表の雲がまだ上に厚くあるので上昇転換までは遠そうです。