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「ニュースでは“回復”って言ってたけど、実感ある?」
こんにちは!『えすふぁみ☆家族で株投資』へようこそ。
木曜日は、話題の経済ニュースを家族で深掘りしてみる日です。
テレビやネットのニュースでは「日米が関税合意」「景気は緩やかに回復」「為替はドル高」など、なんだか難しい言葉が並んでいます。
◆ 政府の月例経済報告とは?
毎月、政府(内閣府)が発表する「月例経済報告」は、景気の流れや消費・輸出の動向を分析したレポートです。
2025年7月の報告では、全体の景気についてこう書かれています。
「アメリカの通商政策などの影響が一部にみられるものの、緩やかに回復している」
ここで注目なのが、「不透明感が和らいだ」という表現が3か月ぶりに使われた点です。
これは、日米が“関税15%合意”に達したことが大きく関係しています。
◆ なぜ“関税合意”で不透明感が消えるの?
7月22日に発表された日米の関税合意では、両国が自動車や農産品にかけていた関税を“15%で統一”する方向で一致しました。
これにより――
・日本の輸出業(特に自動車や機械)がアメリカに商品を売りやすくなる
・アメリカの農産物も日本で流通しやすくなる
・「いつ関税が変わるか分からない」という不安が減り、企業が動きやすくなる
◆ でも、全部が良くなっているわけではない?
実際の報告では、そう簡単な話でもないようです。
■ 個人消費について:
・お米などの食料品が“高止まり”していて、消費者の気分(マインド)はまだ慎重。
・それでも少しずつ“持ち直してきた”という見方。
■ 輸出について:
・アメリカ向けの自動車やアジア向けの半導体関連は減少気味。
・全体として“ほぼ横ばい”と評価。
つまり、“不安は減ってきたけれど、まだ慎重な動きが残っている”というのが正直なところです。
◆ 海外でも大きなイベントが続いている
今週は特に「アメリカ」の動きに注目が集まっています。
7月31日(水・日本時間)には、以下のような重要イベントが連続して発表されます。
FOMC(米連邦公開市場委員会)の政策金利決定
FRBパウエル議長の記者会見
米国ADP雇用統計(民間企業の雇用状況)
第2四半期GDP(経済成長率)速報
メタ、マイクロソフト、アマゾンなど大手企業の決算発表
加えて、日本銀行も同日(31日)に金融政策を発表予定。
今週は「お金の流れの方向性」が決まりやすいタイミングなのです。
◆ 今後の為替はどうなる?ドル高・円安の読み方
週明けから為替相場ではドルが買われ、ドル円は一時148円後半まで上昇。
一方ユーロは下落し、ドルに対してやや弱い展開となっています。
これは、
・アメリカ経済が堅調で、利下げ期待が後ろ倒しになっている
・FOMCの発表を控えて調整の動きが出ている
・月末要因で、投資家が一部リスクを整理している
といった事情が組み合わさっています。
◆ 家族で考える「ニュースの見方」
まとめ:数字の裏にある“空気”を読み取ろう
・政府の月例報告は「回復は続くけれど、慎重さも残っている」と評価
・日米関税合意で“先行き不安”はやや緩和
・アメリカ・日本ともに金融政策発表が集中する週で、注目度は高まっている
・「景気回復=安心」ではなく、「指標×実感」を照らし合わせる習慣が重要
【今日のニュース深掘り】
経済のニュースは、数字を見るだけじゃもったいない。
「自分の暮らしとどう関係するか」を問いかけることで、ニュースが“自分ごと”になります。